「大企業病」と言われる体質の会社があります。
ひとことで言えば、「保守的で非効率的な企業体質」がある会社です。
《大企業病の特徴》
特徴として、例えば、
・組織規模が大きくなり、経営者と従業員の意思疎通が不十分になる
・そして組織内部に官僚主義、セクショナリズム、責任転嫁、縦割り組織等が発生する
・過去の成功体験から、新しいことや事業分野にチャレンジしない
・変化を嫌い、怖がり、現状ルールに固執する
・従業員は、不要な仕事を作り出す
・社内の覇権争い、出世競争に注力し、顧客目線で仕事をしなくなる
・・・
といったことが挙げられます。
《大企業病に陥る原因》
このような「大企業病」に陥る原因としては、
・現状の社内ルールやシステムに固執する人が増える
・仕事の目的を考えなくなる
・業績が安定している
・・・
などが考えられます。
「大企業病」といいますが、組織の継続性と身分保障がほぼされている役所でも発生します。
役所では、基本、減点主義ですから、新しいことにチャレンジするよりルール通り仕事をした方が、マイナス評価がなく、つまりリスクがなく安定した評価がされます。
仮に、うまくいかなくても「ルール通り実施した」ことで責任は追及されることはありません。
また、組織がつぶれるリスクは少ないので、予算を一度確保してしまえば、無駄な業務と分かっていても人がいるので、無駄な仕事を継続してしまいます。
むしろ、仕事を効率化して余裕ができれば、部下を遊ばせておくことになるので、それは問題です。また、無駄な仕事をしている人は、さもその仕事が無くてはならない重要な仕事のようなフリをするので、「業務改善」とは無縁の世界です。
「自分自身の仕事が、組織の顧客のためにどのように役立っているのか」を考えるより、目の前の仕事をルール通りすることに注力しているので、仕事の目的を考えずに仕事をするようになります。
自分の目の前の仕事を確実にこなせばいいので、組織全体で業務効率を上げるにはどうすればいいかという視点も欠如します。
他部門と連携を取ることで、もしかしたら自分や所属部門の仕事の価値が無くなり、廃止されてしまうという恐れがあるからです。
また、組織が官僚的になると、顧客より上司の方向を向き、また手続きが増えるので、形式的な仕事も増え、業務効率がさらに落ちます。
緊急時を除き、平時においては、「時間をかけてでも民主的に話し合ってものごとを進める」ことが必要な時も有りますが、現代社会は変化が激しいですから、全てにおいて形式的になると、他社に負けてしまいます。
《大企業病の処方箋》
大企業病を改革する処方箋としては、月並みですが、
・経営者と管理層に意識改革
・採用、昇進などの人事制度
・内部コミュニケーションの促進
が挙げられます。
例えば、
・会議の役割と重要度を再整理して数を減らす
・役職定年を設ける
・権限移譲を増やす
・全体最適が必要な業務を提案制度や内部監査であぶりだす
・・・
といったことが考えられます。
新型コロナにより、殆どの組織が、苦境に立たされ、「否が応でも」仕事のやり方や製品・サービス提供の仕方を変革しなければならなくなりました。
平時では「言うは易く行うは難し」ですが、この新型コロナのタイミングは、大企業病に陥っている組織は千載一遇の変革のチャンス、と考えて行動した方がいいのかもしれません。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ698号より)
【好評発売中!】
『ISOの復権 マネジメントシステム認証制度が社会的価値を持つために必要なこと』
(ブイツーソリューション刊)
http://www.v2-solution.com/booklist/978-4-434-26285-2.html
“できるビジネスマンのマネジメント本”(玄武書房)
https://www.amazon.co.jp/dp/4909566066/
【よかったらメルマガ読者登録お願いします♪】↓
(パソコンでアクセスしている方)
http://www.mag2.com/m/0000218071.html
(携帯でアクセスしている方)
http://mobile.mag2.com/mm/0000218071.html
Twitter:https://twitter.com/ariga9001