2021年4月27日付けの文春オンラインが、

「山尾志桜里議員 「議員パス」を使って“不倫報道”倉持弁護士と密会」

という見出しの記事を報じていました。

 

記事によれば、(※筆者、一部編集)

◆国民民主党の山尾志桜里衆院議員が、議員パスの不適切使用を重ねていた

◆議員パスとは、法律に基づき、全ての国会議員に付与される「特殊乗車券」のこと

◆一般的に、選挙区内の移動や公務出張の際には、JR全線を無料で利用できる

◆山尾氏は、4月3日にマッサージを受けるため、三鷹駅から吉祥寺駅を議員パスで乗車

◆その後、吉祥寺駅から恵比寿駅まで乗車し、食事、買い物をした

◆その後、タクシーで、かつて不倫が報じられた倉持麟太郎弁護士の自宅に向かった

◆山尾氏はこの日以外にも、4月10日、17日などに、プライベート利用で議員パスを利用

・・・

ということだそうです。

 

山尾議員と言えば、ネットの世界では「ガソリーヌ山尾」と呼ばれています。

その理由は、2016年に明らかになった「地球5週分」とも言われる多額のガソリン代支出疑惑です。

当時は、山尾議員だけでなく、安倍総理(当時)のガソリン代も地球13週分といわれ、何人もの国会議員に対して、「疑惑」の目が向けられました。

私の記憶では、結果的に、多くの国民が納得するガソリンの使用用途は、山尾議員からは示されず、うやむやのまま終わったはずです。

 

したがって、文春は、「山尾議員の経費には怪しいものがある」と睨んで、行動を追っていたのでしょう。

ちなみに、現在、山尾議員は、衆院愛知7区選出の代議士です。

2020年9月24日の記者会見で、次期衆院選には、愛知7区から国替えして比例東京ブロックでの出馬を表明したので、議員パスの一般的な利用として許される「選挙区内の移動」には、微妙ですが「相当する」と考えられるでしょう。

 

また、マッサージ利用は、「日頃の疲れを解消するため」、倉持弁護士自宅最寄駅への移動は、「政策の打ち合せのため」と主張することも可能でしょう。

つまり、「議員パスの不適切利用かどうか」という点については「グレー」ですが、ダメとは言えないと思います。

ただし、国民目線で捉えれば、国会議員には、国会法第38条の規定により、「国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律」の第9条で「文書通信交通滞在費」として、月額100万円が支給されているのだから、公私の区別が微妙な交通費は、そこから支出しろよ、と感じる人が多数だと思います。

 

地元選挙区が東京から離れている議員にとっては、都内の議員宿舎と地元の行き来についてJRが無料で利用できる「議員パス」は便利だし、国民の多くが「議員パス制度は必要」と感じると思います。

しかし、大臣、副大臣、政務官など政府の役職に就いていない一兵卒の国会議員の場合、選挙応援ぐらいしか、「公務で地方に出張する」ことはないと思います。

したがって、首都圏を拠点にしている議員は、「議員パスを返上」するか、あるいは、「明確に公務と言えない利用は自腹で支出する」という透明性が求められると思います。

 

山尾議員は、国会答弁では威勢があるし、立憲主義を掲げ、立憲的改憲を唱え、骨のある政治家だと評価していますが、セコい話しですが、こういった「経費処理」について、自分に厳しく管理を徹底していないと、国民からの信頼が薄れてしまうと思います。

 

レベルの違う話で恐縮ですが、私の場合も、税理士からの指導もあり、携帯電話は、仕事用と個人用を分け、交通系電子マネーも仕事用とプライベート用に分けて、一応、経費を峻別しています。

いくら、個人的能力が優秀な人であったとしても、お金にクリーンでないと信頼度は落ちるので、今回の山尾議員の報道はもったいないことだな、と思います。
 

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