組織の仕事の仕組み(マネジメントシステム)が国際規格に適合し、有効に機能しているかを第三者が審査し、世間に公表するISOマネジメントシステム認証制度がある。

 

このISOマネジメントシステムについて、最近、個人的に気になっている点を備忘録代わりに、何回かに分けて少しまとめておきたい。

 

今回のテーマは、「食品安全マネジメントシステムの認証表記(野菜ときのこ)」について。

◆日本において、野菜と果物の定義は「バンラバラ」◆

 

NHKの人気番組「チコちゃんに叱られる!」の2021年3月19日放送で「野菜とくだもの」の違いを取り上げていました。

 

この番組での結論は、「農林水産省と文部科学省で定義はバラバラ」と言うことでした。

番組では、「園芸学者、農水省担当官、文科省担当官」がリモート会議形式で討論していましたが、

◆いちご:園芸学者→野菜、農水省→野菜、文科省→果物

◆スイカ:園芸学者→野菜、農水省→野菜、文科省→果物

◆パイナップル:園芸学者→果物、農水省→果物、文科省→果物

つまり、

・農水省:1年で種まきから収穫を終える草本植物は野菜

・文科省:草になるものは野菜、ただし通常の食生活で果物として食べるものは果物

と考えるそうで、定義は、バラバラだそうです。す。

 

農水省と文科省の分類の違いは、目的にあるようで、

農水省:生産面を重視(農作物によって政策が変わるので「栽培期間」を考慮)

文科省:食品別の栄養成分情報の提供(通常の食生活を反映させる必要がある)

という違いのようです。

 

さて、本題の食品安全マネジメントシステムで「フードカテゴリ」のよりどころは、ISO/TS22003:2013の付属書Aによります。

付属書Aをざっくり説明すると、

A:畜産・水産

B:農業

C:食品製造

D:動物の飼料製造

E:ケータリング

F:流通

G:輸送及び保管サービスの提供

H:サービス

I:食品包装および包装資材の製造

J:装置の製造

K:(生化学)化学製品の製造

という分類です。

 

「チコちゃんに叱られる」で話題になった「野菜と果物」の栽培農家が食品安全に取り組むとしたら、カテゴリBです。

ちなみに、「きのこ」は、農林水産省の定義では、「特用林産物」に分類されるそうで「野菜」ではないそうです。

したがって、食品安全マネジメントシステムに取り組む農家が、各種野菜を作っていれば、認証表記は、「野菜の生産」ではなく「野菜及びきのこの生産」が正しいようです。

 

気になるのは、ISO/TS 22003:2013 表A.1のフードチェーンカテゴリの「含まれる活動の例(Examples of included activity)」の記載です。

この例では、

#aは、認証機関の認定範囲として使用され、認証範囲を審査する認定機関に対して使用されることを意図している

#bは、“農場でのパッキング作業”とは、製品の変更及び加工を行わずにパッキングすることを指す→カテゴリB

#cは、“これに関連する包装作業”とは、製品の変更及び加工を行わず、また元の包装の変更を行わずに包装することを指す→カテゴリF

と規定されています。

 

たとえば、有機JASを取得している農場から、乾燥椎茸を箱買いし(仕入)、小分け包装する場合や乾燥椎茸を洗浄して水戻し製品として袋詰めする場合は、どう考えれば良いのでしょう。

おそらく、C(食品製造)でよいとは思いますが、組織の業態などケースによってはF2(食品の仲介/取引)に相当する可能性もあるのかな、と思います。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ745号より)

 

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