組織の仕事の仕組み(マネジメントシステム)が国際規格に適合し、有効に機能しているかを第三者が審査し、世間に公表するISOマネジメントシステム認証制度がある。

 

このISOマネジメントシステムについて、最近、個人的に気になっている点を備忘録代わりに、何回かに分けて少しまとめておきたい。

 

今回のテーマは、「異なる種類の一時的サイトの審査プログラムの管理」について。

 

組織からコンサルティングや内部監査の依頼受けた時に、具体的な業務内容について、聞き取りを実施して、確認するのですが、聞き取りしていく中で「そんな業務もあるんだ」というものに気づくことがあります。

 

私が、若手の頃の経験では、某大手の「引越しサービス」です。

当初のイメージは、いわゆる「引越し屋さん」で、「A地点からB地点に家具を搬出して搬入する仕事」と単純に捉えていました。

しかし、お聞きすると、

・退去する部屋の清掃サービス

・引越し先の清掃サービス

・引越し先で設置する家具の販売、取り付けサービス

・退去する部屋の電気、ガス、水道の解約手続きサービス

・引越し先の電気、ガス、水道の契約手続きサービス

・家具や荷物の一時預かりサービス

・ピアノの調律

・地震対策サービス

・電気設備工事

・衛生設備のクリーニングと除菌サービス

・・・

など、「引越しサービスに伴うさまざまな派生サービス」があることに気づきました。

そして、本業の「クライアント先での引越し業務」以外の「派生サービス」の中には、「電気工事」や「ハウスクリーニング」といった「一時的サイトで実施するサービス」があります。

 

業務改善コンサルティングの場合は、「派生サービス」が「本業に与える費用対効果」を調査し、「どのように相乗効果を持たせて運営するべきか」を提案します。

また、内部監査や第三者認証審査として、担当するときは、オフィスワーク以外の業務、いわゆる「一時的サイトで実施するサービスの有無」の確認と「一時的サイトでの活動毎のリスクと機会とそれに応じた審査方法」を検討することになります。

 

第三者認証機関に対する要求事項として、「IAF MD5:2019」に以下のようなものがあります。

(以下、IAF MD5より引用)

9. 一時的サイト

9.1認証の申請者又は認証を受けた依頼者が、その製品又はサービスを一時的サイトにおいて提供している状況では、そのようなサイトは、審査プログラムに組み込まれていなければならない。

(引用、ここまで)

 

つまり、一時サイトにおけるサービスの提供がある場合は、そのサービスのリスク及び機会の程度に見合った審査をする必要があり、それを第三者機関の場合は、審査方法の合理性等を決定し、審査プログラムに組み込んでおく必要があるのです。

 

ただ、私の経験上、審査プログラムに組み込まれている一時的サイトは「メインな活動のみ」のケースが多いです。

前記した「引越しサービス」の例で言えば、「一時的サイトのメイン活動は引越しサービス(搬出・運搬・設置)」ということは疑う余地がないです。

しかし、「引越しサービス」以外の一時的サイトでのサービス提供として「電気器具の設置工事」などがあれば、それらの一時サイトについても審査プログラムに組み込み、合理的な審査頻度と審査方法を認証機関として、決めておく必要があるわけです。

 

要は、認証機関は、組織が提供するサービスとして、種類の異なる一時的サイトでのサービスの有無とその内容に応じた審査方法を決めて審査プログラムに組み込んでおく必要があるので、しっかりと「組織が提供するサービスとそれがどこで実施されるのか」を確認しておくことが重要です。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ742号より)

 

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