2021年3月19日付けの時事通信社が、
「下請法違反でマツダに勧告 手数料名目で5100万円徴収 公取委」
という見出し記事を報じていました。
記事によれば、
◆自動車大手マツダに対し、3月19日に公取委が下請法違反で再発防止を勧告した
◆マツダは、下請け業者に対し、手数料名目で計約5100万円を不当に支払わせていた
◆公取委によると、違反期間は2018年11月~19年10月(下請け資材メーカー3社)
◆手数料はマツダが委託する部品メーカーと3社との取引量に応じて決められていた
◆手数料は、マツダが毎月請求しており、振込手数料も、3社が負担させられていた
◆こうした請求は少なくとも昭和50年代ごろから続いていたとみられる
◆マツダは公取委に対し、指摘を受けるまで違反と認識していなかったと説明
◆既に行為を取りやめ、3月2日に全額を返金した
◆マツダは、2008年にも、下請け法違反で勧告を受けている
◆08年は、部品の製造を委託する58社に対し、計約7億7900万円を不当に減額した
◆マツダは、事態を重く受け止め、法令順守体制を強化し、再発防止を徹底するとコメント
ということです。
マツダのよう大手なら、経理担当者は、定期的な異動があるでしょうから、性善説として捉えれば、直近の経理担当者は、先輩社員や前任者から引き継いだ手順に基づき、手数料を請求していたし、下請け資材メーカーもこれまでの慣習に従って、支払をしてきたのかもしれません。
しかし、仮にそうだとしたら、それを見抜けなかった
・公認会計士による会計監査
・社内の監査役のチェック
・社内の内部監査
は有効に機能していなかった、といえるでしょう。
要は、実態がない「慣習」として、取引量に応じた「手数料」という名目で、言い方は悪いですが、マツダは下請け業者からお金を巻き上げていたわけです。
しかも、支払う側が、「銀行手数料は引かせてもらいますよ」とさっ引いての入金は、会計法に明るくない社会人でも「常識的」な話しで、「なぜ、監査等でいままでチェックされてこなかったのか」が不思議でなりません。
2008年の下請法違反勧告の際に、不当に減額した金額を支払って、「はい、終了」となり、下請け先に対する支払い手順が、根本的に、独占禁止法や下請法に従っている手順かどうかの確認が不十分なまま、要は、根本的な再発防止がなされないまま、今日まで来てしまい、公正取引委員会に指摘されるに至った、ということでしょう。
このようなことが、昭和の時代から令和まで脈々と継続していたことは、
・会計監査、内部監査等のチェック機能が働いていない
・独禁法、下請法に関する違反事例を含めた知識を経理部門担当者が身に付けていない
・2008年の下請法違反を勧告された際に、徹底した再発防止がとられていない
といったことが原因として挙げられます。
マツダの会計監査を担当している会計監査法人や社内の内部監査員は、しっかり原因を究明し、再発防止を図り、反省してもらいたいものです。
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