2021年3月13日付の時事通信社(AFPBB Newsを翻訳)が、

「米フロイドさん事件、市が遺族に29億円支払いへ」

という見出しの記事を報じていました。

 

記事によれば、

◆2020年5月に発生した「フロイド事件」の和解が成立した

◆白人警察官に拘束されて死亡したのは、黒人のジョージ・フロイドさん

◆遺族が市を相手取り起こしていた訴訟は、市が遺族に約29億円を支払うことになった

◆不法行為による死亡事件の公民権訴訟で審理前に成立した和解として史上最高額

◆現在、殺人罪などに問われているミネアポリス警察元警官の公判中

◆その他に、3人の元警官が起訴されている

ということだそうです。

 

日本では、同様の時間が発生しても、あり得ない金額の和解金です。

詳しくはわかりませんが、日本の場合、常識的に、和解金のベースになるのは、遺失利益(本来得られるべきであるにもかかわらず、不法行為などが生じたことによって得られなくなった利益)でしょう。

 

亡くなったフロイドさんは、報道では、強盗やドラックなどの犯罪歴があり、仮に、まっとうに今後の人生を働いて過ごしたとしても、宝くじにでも当たらない限り、29億円もの大金を得ることはまず不可能でしょう。

 

成蹊大学法学部教授の西山隆行氏によれば、 アメリカには、懲罰的損害賠償という日本では導入されていない制度があるそうです。

この制度は、「不法行為に基づく損害賠償請求訴訟において、加害者の行為が強い非難に値すると考えられる場合に、将来に同様の行為が起こるのを防ぐべく、通常の賠償額に上乗せして支払いを命じる制度」だそうで、刑事事件だけでなく、民事事件でも適用されるそうです。

 

確かに、「再発防止」という観点では、懲罰的損害賠償制度は、加害者や加害企業に対しての「抑止効果」はあるでしょう。

ただ、支払先が、被害者や被害者遺族でいいのだろうか?と思います。

再発防止の観点で捉えるなら、加害者や企業から取り立てるとしても、遺失利益以外は、社会福祉団体への寄付を義務づけるなど、別の適切な支払先があるように思います。

また、今回の場合、ミネアポリスの税金から約29億円は支払われるでしょうから、市民感情として「えー?!」と同意を得にくいのではないかと思います。

 

噂ですが、弁護団は和解金の2割程度が報酬となるようです。

このような制度が当たり前の世界では、なんだか、事件や問題があったときに真実を明らかにすることよりも「白いものを黒」とするような訴訟社会になる可能性があり、健全な社会とはいえない気がします。

 

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