新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言下の深夜に銀座のクラブを訪問した公明党の遠山清彦衆院議員(比例代表九州ブロック)が、大島理森衆院議長宛てに議員辞職願を提出し、2021年2月1日の本会議で許可されたそうです。

 

ご存知の方が多いと思いますが、遠山氏の今回の議員辞職までの騒動を振り返ると、

・2021年1月22日、深夜まで東京・銀座の会員制クラブを知人と訪問した

・1月26日の週刊文春電子版がこの出来事を報じた

・2019年の政治資金収支報告書にキャバクラなどの飲食費計11万円を計上したこと発覚

・1月29日に党幹事長代理を辞任した

・自身や公明党への批判は収まらず、31日に党幹部や支持者らと協議して議員辞職を決意

・・・

という流れです。

 

遠山氏は、千葉県千葉市出身ですが、高校、大学と創価高、創価大学で学び、創価大学卒業後は、イギリスのブラッドフォード大学で平和学博士号を取得し、帰国後は、宮崎国際大学で、専任講師を務めていたそうです。

 

政治家としては、

・2001年に公明党比例区で参議院議員に当選(参議院議員2期)

・2010年に繰り上げで、公明党比例区九州ブロックで衆院銀に当選(衆議院議員4期)

・次期総選挙では、神奈川6区から衆院選に出馬予定

ということですから、概ね順風満帆の政治家人生が「緊急事態宣言下のキャバクラ訪問報道」一発で、急転直下の「終了」を迎えたわけです。

 

ご存知のように、公明党議員は、国会議員にかかわらず、地方自治体議会議員、都道府県議会議員、首長選挙で、党の公認推薦候補となれば、徹底した組織選挙が繰り広げられます。

私がサラリーマン時代は、保険のおばちゃん、ヤクルトレディに公明党(創価学会?)支持者が多く、選挙の時期になると、投票権を持つ選挙区の候補への投票を促されたものでした。

 

メディアの報道では、今回、遠山氏に逆風が吹き荒れたのは、公明党の婦人部だそうです。

遠山氏は、今でもイケメンですが、20年ほど前の初当選時は、30歳前後で、公明党の候補者となった際は、公明党婦人部から、その端正なマスクと英国留学で鍛えられた英会話能力で、熱烈に歓迎されたそうです。

しかし、今回のキャバクラ訪問騒動で、2019年度の政治資金管理団体から、キャバクラへの支出が発覚し、世間と言うより、公明党婦人部から猛烈なバッシングがあり、ジ・エンドとなったわけです。

 

公明党本部としては、近い将来の党三役候補として期待していただけに、本音では「キャバクラごときで辞職させるわけにはいかない」と考えていたのかもしれませんが、選挙で選ばれる政治家は、支持者がそっぽを向いたら終わりです。

 

遠山氏が政治家として、意識するのは、本来は「国民」ですが、選挙対策という視点で捉えると、「公明党の庶民目線の婦人部」をもっとも意識していなければならなかったはずです。

つまり、公明党婦人部に忌み嫌われる行動は、徹底的に管理するべきだったのです。

自業自得な結果ではありますが、遠山氏自身が、婦人部の存在が最大の強みであり、かつ、最大のリスクと認識していたことは間違いなく、そう考えると、「長らく政権与党でいるおごり」が出てしまったのかな、と思います。

 

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