「週刊朝日」の「2020年11月27日号」で元経産省官僚の古賀茂明氏が、

「官僚の忖度をやめさせるウルトラC」

と題したコラムを寄稿していました。

 

古賀氏によれば、

・官僚が政治家に忖度するのは「辞められない」から組織の掟に従う選択肢しかない

・もし、いつでも役所を辞められる人が相当数いれば、不正を止められる

・辞めることができないから不正が止まらない

・辞められない理由は、現状の給料をもらえる仕事に就くことは難しいから

・辞めることで、役所の退職後に保証される天下りによる悠々自適の生活も同時に失う

・職場を裏切ったのだから、霞が関から睨まれ、それを心配して民間企業は雇わない

・「いつでも辞められる官僚を増やす」ために、管理職以上のポストは全て公募制とする

・実力のある民間人なら、役人を辞めても好待遇で民間の仕事に就くことができる

・いつでも辞められる人が増えれば、おかしな忖度や不正行為を働くことはできなくなる

・全省庁で実施するのが難しければ、デジタル庁で課長以上を全員公募にすればよい

・・・

ということだそうです。

 

私見ですが、「忖度や不正行為をするのは辞められないから」は、「古賀氏の言うとおり」でしょう。

確かに、「いつでも辞められる官僚」を増やせば、「嘘をつかなければいけないような政治家から要求される無理難題」に対して拒否することはできるでしょう。

しかし、官僚になって出世することで、「プライドが満たされ、それを目標に官僚を続けたい人」は相当数存在すると思われるので、そのような人は「辞められるけど辞めたくない」→「辞められるけど組織の掟にしたがって不正を働く」でしょう。

 

やはり、中央省庁で次官や次官級ポスト、外局の長官ポスト、局長ポストに就くことを夢見てきた官僚にとっては「あと少しの辛抱で手が届くポスト」が目の前にあれば、面従腹背になるのは当然だと思います。

例えば、元文部科学省事務次官の前川喜平氏は、年商約830億円強の同族企業「前川製作所」の出身ですから、おそらく、何もしなくとも生活に困ることは全くありません。

役所を辞めた後は、天下りポストに就く必要はないので、政治家や現役官僚に対して苦言を呈し、要は、国民の声を代弁して「言いたい放題」です。

けれども、役人だった時は、おそらく、おかしな政治家案件には目をつぶり、事務次官まで上り詰めたわけです。

 

それから、古賀氏の「管理職以上のポストは全て公募制」という案は、個人的には、面白いと思います。

しかし、

・全ての重要ポストを民間からの公募にしたら現役官僚のモチベーションが下がる

・公募の中から採用者を決める人が誰になるかにより忖度はなくならない

・常に不正の温床となる「政治家案件」があるわけではない

・管理職をすべて外部から採用すると通常時業務の効率が落ちる

・そもそも民間人で本当に優秀な人は公募があっても応募しない

・・・

といったことになると思います。

 

また、先例がある公募事例に大阪市の区長や中学、高校の校長がありますが、行政改革や学校改革が進んだ事例もある一方、評判の悪い(要は失敗)事例も耳にしますので、「公募にして、仮に政治家案件のNoといえる役人を増やしても、組織運営全般がすべてバラ色になる」というわけではないでしょう。

 

私は、モリカケ、桜、学術会議・・・といった「総理案件に関する官僚たちの不正を止める」カギは、それで全てが解決するわけではないですが、古賀氏が提案するように「いつでも辞められる官僚を増やす」ことと「内部監査や第三者監査」ではないかと思います。

あと「管理職以上の公募」自体は、アイディアとしては悪くはないのですが、私は「他薦枠」が合っても面白いのではないかと思います。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ727号より)

 

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