組織の仕事の仕組み(マネジメントシステム)が国際規格に適合し、有効に機能しているかを第三者が審査し、世間に公表するISOマネジメントシステム認証制度がある。

 

このISOマネジメントシステムについて、最近、個人的に気になっている点を備忘録代わりに、何回かに分けて少しまとめておきたい。

 

今回のテーマは、「事例のないプロセス」について。

 

審査に訪問してよく見かけるケースとして「事例のないプロセス」があります。

代表的なのものは、

・この1年間、苦情や要望は受け付けていません

・この1年間、是正処置事例はありません

・この1年間、業務改善事例はありません

・・・

といったものです。

 

「事例がないなら、審査されなくて(受審側)、または、審査しなくて(審査側)ラッキー」というわけにはいきません(笑)

マネジメントシステムの審査の場合は、「事例の有無」を確認することが第一の目的ではなく、

・認証基準に沿った仕組みがあるか

・仕組みは、適切に運用されているか

といった点を確認することが「第一の目的」だからです。

 

日常例に例えれば、「風邪をひいたことは、この1年ではありません」で、「それはよかったですね」で終わらせてはダメで、風邪をひいた時の対応手順を確認し、風邪をひいた時に、その手順で適切な対応を取ることができるかどうかを確認することが審査なのです。

 

環境マネジメントシステムだと、「緊急事態」に関する審査項目があります。

また、この要求では「手順の妥当性を確認すること」が求められています。

その理由は、火災や油漏れといった緊急事態は、日常的に起きるものでないので、手順を実行する機会が「緊急事態発生時」なので、可能な範囲でシミュレーションして、手順の見直しの必要性を評価しなさい、というのが意図なのです。

 

したがって、苦情がない、是正処置がない、業務改善がない・・・については、まずは、それらに対応する手順を確認することが必要なのです。

 

それと、手順以外に、もうひとつ確認することがあります。

それは、「本当に事例がないのかどうかの認識やマネジメントシステム上の位置づけ確認」です。

例えば、苦情等のケースでいえば、「顧客苦情はない」だけで、取引先からの要望や設備メンテナンス業者からの要望などはあるケースがあります。

また、是正処置の場合も、よくよくお聞きすると、担当者がその場で対処してしまい記録に残らないため、組織として不具合の存在を認知せず、その結果として「是正処置を起動する事例は無かった」としているケースもあるのです。

 

「事例はありません」の場合は、

・プロセスを実行する手順があるか

・その事例が本当にないのか、単に認識されていないだけではないか

といったことを確認することが大事ですね。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ707号より)

 

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