2020年11月13日付けの神戸新聞が、

「一晩で40回以上、殴る蹴るを繰り返していた 高齢者向け住宅の虐待で市の調査チーム」

という見出しの記事を報じていました。

 

記事によれば、

・サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)で2020年9月に入居者虐待事件があった

・明石市の緊急調査チームは11月13日に調査・検証結果を発表した

・虐待した元女性職員は80代男性に対し、一晩で40回以上、暴行を繰り返した

・また、新たに70代男性への暴行も認定した

・明石市は施設側に職員配置の改善などを求める行政指導を行った

ということです。

 

この事件が、興味深いところは、

・虐待した元職員が入居者に怒ったり怒鳴ったりする心理的虐待が日常化していた

・1人で夜勤に入っていた9月20日夜は認知症の80代男性に計42回暴行した

・70代男性には頭をたたき、この男性も認知症で要介護3だった

といった点は、これまでに他の高齢者施設で報じられている同種の事件と同じ状況です。

 

しかし、緊急調査チームは、

・本人が自ら男性への謝罪文を提出したので、映像や物証はないが虐待の事実は信頼性がある

・明石市は、虐待原因について、労務環境にも問題があった点を指摘した点

と調査・検証をまとめた点です。

 

緊急調査チームの調査・報告書では、虐待原因について、

・(元職員が)一方的にストレスをぶつけた

(個人的資質)

・介護度の高い入居者がおり、夜間業務を1人で担う環境で感情を抑制できないリスクがあった

(勤務環境)

という2種類の要因を挙げたそうです。

さらに、調査報告書では、

「個人の資質や施設特有の体質のみに起因すると評価するのは相当でなく、他の施設に共通する課題が多い」

と結論付けており、明石市内のサ高住と有料老人ホーム計27施設を訪問し、研修の実施状況やマニュアルの有無、市への通報体制などを調査し、不十分な点は改善指導を行う予定だそうです。

 

マネジメント的には、「再発防止」と「水平展開」です。

要は、虐待事件は、「加害者である元職員だけに責任があるわけではない」と考察した点が、評価できる(ある意味あっぱれ!)と思います。

ただ、27施設の訪問で、どの程度、「勤務環境にリスクがある」と判断し、改善指導できるのか、また、改善指導を受けた施設は、適切な対応がとれるのかは、微妙な気がします。

「ワンオペ」がシフトとして組まれるのは、高齢者施設の収益構造に起因しているので、そこに行政がどこまで手を突っ込むことができるのだろうか、と思います。

 

ストレス度合いは、全然違うと思いますが、私も仕事でストレスがたまったときに、自宅に帰って1日を振り返りトイレやお風呂に入っているときや夜中に突然、昼間のいやなことを思い出して「わー」とか「あのやろー」と自然に大声を上げてしまうことがあります。

私の場合、こうして、大声を上げることで、「ゆがんだ怨恨感情」として引きずることはほぼないので、おそらく、ストレス解消になっているのだと思います。

 

月並みですが、労務環境が、サービス品質に大きな影響を与えることを、経営者、管理者は、熱海入れて、業務の監視と改善をする必要があるのです。

 

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