すでに、多くのメディアが報じていますが、2020年11月1日に、「大阪都構想」の住民投票が行われました。

結果は、「都構想否決」。

1日の深夜にネットニュースで「否決」を知ったときに、「橋下・松井両氏による大阪都構想の戦いは終わった」と思いました。

 

5年前の住民投票により、都構想は否決され、橋下大阪市長(当時)は、政界引退。

そして、今回の否決を受け、松井大阪市長も任期を全うした後、政界を引退するそうです。

 

2日に放送されたTBS系「グッとラック!」にリモート出演した橋下徹氏は、

「『大阪都構想』の政治運動をやることによって、この10年間どんどん改革が進んできた。負け惜しみかも分かんないですけど、僕は納得してます」

とコメントされていました。

勝手に、橋下氏の気持ちを想像しますが、

「最後は住民に、大阪維新の会の主張は届かなかったけど、二重行政に一石を投じることになった」

という満足感からの橋下氏の発言ではないかと思います。

 

橋下氏が、大阪府知事に就いたのは、2008年2月。

当時の橋下氏は、若干38歳です。

大阪に出張した際に、街頭演説をちらっと拝見しましたが、当時、日テレ系の「行列のできる法律相談所」は、「茶髪の風雲児」といわれていましたが、今のヘアスタイルと違って前髪を下げていたので、今のように「発言が過激なイメージ」は薄かった記憶があります。

 

橋下氏は、弁護士ですから「法律の専門家」ではありますが、大阪府知事になった当時は、行政経験ゼロ。

しかし、大阪府の優秀な職員に丸投げすることなく、「経験ゼロ」だからこそ、「おかしい」と思ったことに気づき、得意の発信力で、マスメディアを通じて主張し、世間の注目を集めていったのだと思います。

実際に、自分で府の行政を動かしていくと、「大阪府と大阪市の2重行政による無駄」に気づき、この行政の無駄解消を自身の最大の政治テーマとしていったのではないかと、私は認識(実際は違うのかもしれませんが)しています。

 

約10年近く、大阪府知事と大阪市長を「大阪維新の会(日本維新の会)」が務めることで、コミュニケーションがよくなり、結果として、橋下氏が最初に主張していた「行政の無駄」は、結果的にはかなり解消されたのでしょう。

気になるのは、松井大阪市長が任期満了となった後に誰が市長となるのかです。

 

2回にわたる住民投票の結果は、いずれも僅差。

「都構想によるメリットデメリット」といった話ではなく、単純に「賛成反対」のはなしだけでいえば、個人的には、「大阪都構想」というネーミングが「都構想賛成票」を伸ばせなかった要因ではないかと思います。

・都構想が決まると大阪市はなくなる

・東京都があるのに「大阪都」ってなに?

・大阪市営地下鉄はどうなるの?

・大阪市立大学はどうなるの?

・・・・・

 

また、大阪市が4つの特別区になり、各区が中核市並みの権限を持つことも、「大阪市を解体する意味はどこにあるの?」と改革のメリットがわかりにくかったように思います。

 

新型コロナ対応で一躍有名になった吉村大阪府知事はいますが、松井大阪市長の政界引退表明で、「日本維新の会の顔だったふたり」(橋下氏と松井氏)がいなくなり、今後の国政選挙はどうなるのだろう?と思います。

今後の動きに注目です。

 

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