2020年9月20日付の日本農業新聞が、
「ブーム過熱も 肉代替食品 名称ルール必須 “本物”と誤認 加工団体から懸念」
という見出しの記事を報じていました。
記事によれば、(※筆者編集)
・大豆など植物性原料を使った食感や風味を肉に似せた肉代替食品市場が急拡大している
・ハムなど食肉を使った従来製品を扱う業界団体から名称に関する懸念の声が上がっている
・表現によっては、肉を使った商品だと消費者に誤認される可能性がある
・商品名に関する新たなルール作りが求められている
・植物性の肉代替食品は、健康志向を追い風に世界市場規模は約2573億円(予測)に拡大
・ブームが過熱する一方、商品名についてのルール作りは追い付いていない
・日本食肉加工協会は「肉を使った商品と誤認を招くような表現もある」と懸念
・「共存するためにも、しっかりとしたルールを作る必要がある」と強調する
・海外では、肉製品と混同する表示は畜産団体から禁止の要望書が出される事例もある
・農水省の「フードテック研究会」ではこの問題の議論が進められてきた
・表示に関する問題意識は共有されており、官民協議会で検討される見込み(農水政策課)
・・・
という状況のようです。
ご承知の方も多いと思いますが、おさらいすると、日本では、食品の表示に関して、従来は、
・食品衛生法(食品安全)
・JAS法(品質)
・健康増進法(栄養表示)
といった法律があり、これらの食品表示に関する規定を統合し、「食品表示法」として(2013年6月28日公布)2015年4月1日に施行されました。
容器包装に入れられた加工食品(一般加工食品)」では、概ね、以下のような表示が義務づけられています。
・名称
・保存の方法
・消費期限又は賞味期限
・原材料名
・添加物
・内容量又は固形量及び内容総量
・栄養成分の量及び熱量
・食品関連事業者の氏名又は名称及び住所
・製造所又は加工所の所在地の氏名又は名称
・アレルゲン
など
この記事で問題になっている「誤解を招きやすい肉代替食品」は、食品表示法でいえば「名称」の部分でしょう。
法律では、名称は「その内容を表す一般的な名称を表示する」とされていますが、大豆を使ったいわゆるソイミートなど代替肉は、「一般的な名称」が確立していないことが、いろいろな表示が出てくる理由でしょう。
ただ、例えば、原材料名の欄のルールは「原材料に占める重量の割合の高いものから順に、その最も一般的な名称をもって表示する」とあります。
また、例えば、「蕎麦」であれば、小麦と蕎麦で蕎麦が3割入っていれば「そば」と表示できるので(注)、・・・要は、表示のルールは複雑なので「誤解を招く」といっても、代替肉の表記に関してのルールを明確にしても、既存のメーカーに不利になるようにはルールは作られないでしょうから、結果的には消費者にとって「わかりにくさ」は残ることになると思います。
(注)生めん蕎麦の場合は、そば粉が30%以上、小麦粉が70%以下のものが「そば」と表示できる。また、乾麺(干しそば)の場合は、そば粉の配合割合が30%未満でも、配合割合を表記すれば、「そば」と表記できる。
話題は少しそれますが、「長年にわたって摂取し続けると、摂取していない人との間に人体への影響が出る」というレベルの「食品安全」は、国内外の研究者が論文を出しているので、気になる人は、「食品表示ルール」をよく自分で調べ、「安心する食品を選んで食べる」しかありません。
少なくとも、その人にとってのアレルゲンでない限り、「食べてすぐに人体に影響が出ることはない」というレベルで、日本の食品安全基準は作られているので、「そこまで食べ物にこだわらないよ」という人は、食の安全に関しては、気にしなくていいでしょう。
「誤解を招かない表現」が官民協議会で、どのような結果が出るのか注目していきたいと思います。
【好評発売中!】
『ISOの復権 マネジメントシステム認証制度が社会的価値を持つために必要なこと』
(ブイツーソリューション刊)
http://www.v2-solution.com/booklist/978-4-434-26285-2.html
“できるビジネスマンのマネジメント本”(玄武書房)
https://www.amazon.co.jp/dp/4909566066/
【よかったらメルマガ読者登録お願いします♪】↓
(パソコンでアクセスしている方)
http://www.mag2.com/m/0000218071.html
(携帯でアクセスしている方)
http://mobile.mag2.com/mm/0000218071.html
Twitter:https://twitter.com/ariga9001