2020年9月3日付の読売新聞オンラインが、

「首都圏、終電繰り上げへ…来春のダイヤ改正でJR東・山手線など検討」

という見出し記事を報じていました。

 

記事によれば、

・JR東日本は来春のダイヤ改正で、首都圏の最終電車の時刻を30分程度繰上げる

・終電後の保守・点検にあたる作業員の労働環境改善が目的

・対象の路線には、平日で終電が午前1時台の山手線や都内と隣接県を結ぶ路線が含まれる

・一部路線では始発の時間も遅くする

・終電繰り上げで、作業日数が減り、作業員の休日取得の促進や工費の抑制につながる

・背景には、新型コロナの影響で、2020年4~6月期の決算が1000億円を超す赤字となった

・また、終電付近の乗客数が7月の山手線で前年同月比約5割となるなど大幅に落ち込んだ

・JR東日本は混雑時間帯の値上げなど運賃制度の変更も検討している

・JR西日本も先月、来春のダイヤ改正で近畿の主要在来線の終電時刻を早める発表

・・・

とのことです。

 

組織経営という観点で考えれば、

・保守・点検作業員の労務環境改善

・新型コロナで収益が減少し赤字になった

・新型コロナで終電付近の乗客が減少

という現状ですから、終電の繰り上げや一部始発電車を遅くする措置は当然でしょう。

 

ただ、月並みな意見ですが、公共交通機関は、時として国や自治体から補助金が支出され、「市民の足を確保」する存在なので、顧客満足を追求するのと同時に利益追求にまい進する一般の私企業と同様の発想でいいのか、という視点も少なからず、経営判断をする際に必要だと思います。

 

いつ廃線になっても仕方がない地方都市の鉄道を生活圏としている場合であれば別ですが、少なくとも首都圏や関西圏を拠点とする人にとって、「始発や終電の時間は容易に変更されないだろう」という前提で、マイホームを購入し、ライフスタイルを計画してきたと思います。

しかし、これからは「社会情勢によっては、列車ダイヤが大幅に改定され通勤通学が不便になるリスク」を見越したライフスタイルを構築しなければならない時代なのでしょう。

 

私の実家のある1970年代前半に開発・販売された宅地は、過疎化が進んでいます。

私が幼少の頃は、団地の中に商店街があり、クルマがなくても日常生活の買い物は可能でした。

しかし、いまでは、地元スーパーの移動販売車が巡回するような街となってしまいました。

要は、2000年代以降に首都圏回帰が起こり、「都心に通勤するなら半径30キロ圏」または「正味の通勤時間1時間未満」が「常識」となったので、高度経済成長期の不動産価格の上昇により東京駅から半径50キロ圏にたくさん開発されたベットタウンは、どんどん不便な街になっていたのです。

 

現代は、

・働き方改革により残業時間の短縮

・飲みュニケーション機会の減少

・リモートワークの普及・推進による出社機会の減少

という時代なので、「家賃や固定資産税が割高な都市部」に住居を構える必要性は薄くなりつつあります。

また、都心の多くの場所は「災害時の浸水リスク」もあります。

そう考えると、

・いざ出社することを考えた場合、不便過ぎない場所(都心から2時間程度)

・家賃や不動産取得価格(ランニングコストの固定資産税)が安価な場所

・生活必需施設(商業施設や病院など)が近所にある場所

・災害リスクが比較的低い場所

を生活圏にしたいという発想も生まれるでしょう。

 

該当エリアになる自治体が、得られる市民税等(収入)とその他のメリット(人口減少の食い止め、空き家対策など)と公的補助を天秤にかけ、魅力的な対策を打つことが、首都圏回帰以降、生活拠点としての魅力が地盤沈下しつつある「都心から50キロ圏のベッドタウンの活性化」へのひとつの処方箋となるのでしょうね。

 

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