国民の多くがどうあがいても、「検察庁法改正案」は、2020年5月15日に衆議院内閣委員会で採決(強行採決ですね)され、事実上、成立するようです。
素人目線ですが、
・法律の改正案に関する審議なのに、森法務大臣が出席しない委員会で審議されている
・検察官の定年延長に関する基準が明確でない
・内閣の意向で人事が恣意的になるリスクが払拭される規定がない
・武田良太国家公務員制度担当大臣が「影響するのは黒川氏だけ」と答弁している
・強行採決に反対した自民党の泉田委員(元新潟県知事)が委員を外された
・検察庁法の施行は令和4年4月1日であるが「任用に関する制度」は「公布日」から
・・・
といった事実から、「なんとしてでも黒川東京高検検事長を検事総長にしたい人」が検察庁法改正案を通したいことは明らかです。
まさかなのは、法案自体に反対しておらず「強行採決はダメ」とTwitterで意見した泉田氏を委員から外す行為は露骨すぎます。
「改正案により恣意的な人事は生じない」と言われても、「そんなの信じられない」です。
「政権のスポークスマン」&「スシロー」こと政治ジャーナリストの田崎史郎氏が、
1)2年後の採用人数が決められないので、今年の通常国会で決めないといけない
2)検察官は国家公務員である
3)だから国家公務員法改正案とセットで検察庁法改正案も審議している
と一生懸命、後付けで「正当性」をテレビを通じて主張しても、「検察人事も操り政権のやりたい放題」になる懸念は、国民が納得する法案の中味じゃないし、審議も十分にされていないことは明らかです。
(国会中継を見ていれば、よくわかりますが、野党の質問に対してまともな回答になっておらず、暖簾に腕押し的なやりとりが虚しく過ぎていくだけです)
田崎氏は「改正案が可決されても黒川検事長は退任するはず」と予想していましたが、仮に、そうだとしても、「今まで一律の定年だったものを延長できる人とそうでない人が生まれ、それを決めるのが内閣」という改正案では、「内閣にとって都合の良い人」が要職に就くことになってしまいます。
5月14日にお昼のニュースで、「元検事総長の松尾邦弘氏らが検察官の定年延長に反対し、法務省に意見書提出」との報道がありました。
しかし、もう遅いですね。
これだけ、新型コロナ対応に対しても、政権批判の声が上がっていても、内閣支持率は、ほとんど落ちていない。(なぜなんだろう???)
内閣支持率が落ちなければ、今後も「今のうちに通してしまえ」と考えている法律は権力者に都合よく変えられて行ってしまうのかと考えると、虚しいです。
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