2020年5月8日の夕方に記者会見した加藤厚生労働大臣の発言が、ネットで大ブーイングを受けています。
ご存知の方も多いと思いますが、加藤大臣は、新型コロナウイルスのPCR検査受診の基準として保健所をはじめとする医療機関に対して示してきた「37.5℃以上の発熱が4日以上続く」「強いだるさや息苦しさがある」について、「我々から見れば誤解」、「あくまでも目安」、「幾度となく通知を出して弾力的に対応いただいている」などと記者会見で語ったのです。
私も夕方に、このニュースを知った時に、「それはないよ、現場はやる気失くすよ」と思いました。
案の定、Twitterをチェックすると、
「唖然とした」、「許せない!」、「ふざけるな」、「嘘をつくな」・・・といった投稿が溢れていました。
私の理解では、国は絶対に「そうです、国民の皆様には申し訳なかったです」とは言わないですが、オリンピックの動向が不透明な段階では、新型コロナウイルスに対して、厚労省が厳しめの基準を全国の保健所、医療機関など現場に示し、つまり、暗に「検査数を絞りなさい」との指示を「忖度」して、感染者からの相談や受診希望について、基準を盾に、体調が悪くても平熱の人や発症から2~3日の人を拒否してきたわけです。
それを今になって、PCR検査が増えていないのは、「現場が馬鹿正直に厚労省の通達を守った」だけで、「厚労省としてはそんなつもりはなかった、あくまでも“目安”としか言ってませんから」は、「検査数が増えないのは、厚労省のせいではなく、悪いのは現場」と言っているようで酷いです。
多くの国民は「日本の検査数が絞られたのは、医療崩壊をまねく、という懸念もあったけど、東京五輪があったから、国も見た目の感染者数を増やしたくなかったんだよね~」と分かっています。
だから、「検査を受けたい人が一斉に医療機関に押しかけ、医療崩壊するのを懸念し、現場にはPCR検査の基準を示した。しかし、その結果、自宅で亡くなる人も発生し、また、平熱でも咳が出る、味覚障害になるといった症状がある人もいるので、検査基準を今回見直すことにしました」と素直に加藤厚労大臣が言えばよかったのです。
東大経済学部卒→大蔵官僚という地頭の良さと経歴から「非を認める」ということに対して異常なプライドが働くのでしょうか。
このような発言は、国民の政府に対する信頼が、ますます落ちていくのは間違いないです。
ちなみに、生物学者の池田清彦氏によると、(国民の政権与党に対する信頼が、安倍総理の一連の疑惑や閣僚の不祥事、新型コロナに関する対応でどんどん落ちていて)エスタブリッシュメント(支配階層)が、現政治体制を大きく変えたくないために、「ポスト自民」として、同じような思想の「維新」を暗に持ち上げているというのです。
この説の真偽はわかりませんが、色々な変革が起きている今ですから、いろんなことに注視していきたいと思います。
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