2020年3月8日に、東京五輪の男女マラソン日本代表の「最後の1枠」を賭けた最終選考レースが開催(男子:びわ湖毎日マラソン、女子:名古屋ウィメンズマラソン)されました。
結果は、男子は、1週前に開催された東京マラソンで日本記録を更新(2時間5分29秒)した大迫傑選手のタイムを超える選手はおらず、女子は、1月に開催された大阪国際女子で陸連せていタイムを突破して優勝した松田瑞生選手のタイム(2時間21分47)より1分18秒早い日本歴代4位の記録(2時間20分29秒)で一山麻緒選手が優勝しました。
つまり、最後の1枠は、男子が大迫傑選手、女子が一山麻緒選手に決まりました。
ご存知のように、東京五輪マラソン代表選考は、約2年半かけて繰り広げられてきました。
選考方法は、まずは、陸連指定大会で、
1)タイムと日本人順位を満たす
2)2大会の合計タイムの平均が設定タイムをクリアする
3)陸連が認めた大会で設定タイムを満たす
といった方法でMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)への出場権を獲得するというファーストステップ。
セカンドステップは、
・MGCで2位以内になる
サードステップは、
・指定大会で陸連が設定したタイムを上回った最上位者
(男子:福岡国際、東京、びわ湖、女子:さいたま国際、大阪国際女子、名古屋ウィメンズ)
・指定大会で設定タイムを上回った選手が居なければ、MGC3位の選手
という3段階のステップが存在する東京五輪の代表選考方式でした。
結果的には、日本人選手の記録・レベル向上という点では大成功だったと思います。
もちろん、「東京五輪という地元開催五輪であること」、「ナイキ厚底シューズの出現」という選手のマラソン競技に取り組むモチベーションとシューズというマテリアルの技術革新も、レベルアップしたの要素としてあったと思います。
けれども、リオ五輪のマラソン代表選考の際は、男子も女子もこれまでの五輪代表と比較して「このタイムで代表になってしまうの?」というものでした。
とくに、男子マラソンの代表3名のうち、2名は2時間9分台での選出でした。
そういったことを考えると、瀬古利彦リーダーを中心として考案された「MGC」は大成功だったと思います。
大会スポンサーとテレビ中継の関係上、なかなか一筋縄では、今回のような「五輪での勝利を優先したMGC方式」での選考の継続は難しいのかもしれませんが、今後もマラソン全体の底上げのために、やって欲しいと思います。
リオ五輪当時を振り返りつつ、今回の東京五輪マラソンの選考方法の良かった点や結果を挙げれば、(筆者の個人的な印象です)
・男子は日本記録をのべ3回(設楽悠太選手、大迫傑選手)も更新した
・選考方法が極めて明確(MGCで2番以内+指定レースで設定記録を超える最速選手)だった
・初マラソンで代表になるといったいわゆる「一発屋」では代表に成れない
・日本新または設定タイムクリアで選手及びチームに報奨金が支払われる仕組みだった
・暑さと勝負に強い選手(MGC)とタイムの速い選手という特長が異なる五輪代表が選出された
といった点があります。
1週前の東京マラソンで、男子選手の2時間6分台、7分台が続出しましたが、今日の名古屋ウィメンズでも、3年前に初マラソン日本最高記録の2時間21分36秒で走った安藤友香選手が2時間22分台の2位と復活し、実質初マラソンの積水化学の佐藤早也伽選手も2時間23分台の5位、2時間29分台が自己ベストのダイハツの細田あい選手が2時間26分台と雨が降る悪コンディションのレースで大健闘しました。
したがって、この約2年半に亘った東京五輪代表選考期間において、男女とも一時期の世界と比較して「タイム的な停滞期」から脱出した感じられる選手層の底上げという副次効果もあったと思います。
それにしても、女子の場合、1月の大阪国際女子、今回の名古屋ウィメンズともに、日本人選手が圧倒的な走りで、2時間20分前後の持ちタイムを持つ海外選手を蹴散らし、優勝(松田選手、一山選手)は、頼もしい限りです。
松田選手は、惜しくも代表入りを逃してしまいましたが、松田選手や一山選手には、東京五輪後に、ベルリンマラソンなど、タイムの狙えるレースで日本記録更新(野口みずき選手の日本記録から今年で15年)を狙いに行って欲しいな、と思います。
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