2019年12月12日に、ヤマダ電機は、経営再建中の大塚家具を12月30日付で子会社化すると発表しました。
このニュースは、12日のニュースや報道番組で一斉に報じられ、大塚家具の大塚久美子社長が満面の笑みを浮かべて、ヤマダ電機の山田昇会長と握手をしている様子が映し出されました。
しかし、なんだか、違和感しか私にはありませんでした。
まず、12日に報道された内容を簡単に振り返っておきます。
・ヤマダ電機は、大塚家具に対して約44億円の第三者割当増資を引き受けた
・ヤマダ電機の出資比率は議決権ベースで51.74%になった
・大塚家具は、2016年以降、販売が低迷し、赤字経営が続いていた
・店舗閉鎖などリストラを進めたが財務体質は改善せず、身売りに追い込まれた
・大塚家具の大塚久美子社長は記者会見で、社長続投を表明した
・ヤマダ電機とは2019年2月に業務提携している
・「売り場で家具と家電がトータルで提案できる」と大塚社長は意欲を示した
・ヤマダの山田昇会長は「家具と家電は親和性が高く、理想の組み合わせだ」と強調した
(各社の報道を筆者が抜粋し編集)
感想としては、
・創業者の大塚勝久氏の気持ちを考えると他人事ながら胸が痛い
・この4~5年で一気に創業者が築き上げたブランドが崩壊した
・山田昇会長がトップでなくなったら、確実に、大塚久美子社長も交代ではないか
・ヤマダ電機にとって、本当に大塚家具は親和性があるといえるのだろうか
です。
そもそもですが、大塚久美子社長は、創業者である父勝久氏が築いた経営を変える必要がある、として低価格帯に打って出たが、変える必要があったのでしょうか。
「親子喧嘩」とマスコミ報道が激しかったころに、勝久氏は、『大塚家具がニトリやイケアになったら終わり』という趣旨の発言をよくしていましたが、今となってみれば、まさに、大塚家具のブランドを落としただけで終わってしまいました。
個人的には、私は大塚久美子社長と誕生日が2日違いと完全に同世代なので、頑張って欲しかったですが、このままでは、「単なるインテリだけど頭でっかちなだけで、プライドが高いお嬢様実業家」としての烙印を押されて終了でしょう。
ヤマダ電機への子会社化で大塚家具のV字回復と大塚久美子社長の飛躍はあるのか、今後に注目です。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ676号より)
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