「是正処置」をざっくり説明すれば、「不適合原因を除去して、再発防止対策を実施すること」となります。
日常生活に例えれば、
《風邪をひいて高熱が発生した》→不適合
《風邪薬を飲んで熱を平熱に戻した》→修正処置
《風邪の原因を調査したら寝冷えによるものだった》→不適合原因
《室内温度が12℃以下になったら布団を重ねて寝冷えを防ぐ仕組みにした》→再発防止
という感じになります。
では、是正処置のトリガー(きっかけ)となりうるものには、どんなものがあるでしょう。
是正処置は、「不適合」が「出発点」になります。
では、この出発点となる不適合ですが、ざっくりと説明すれば「不適合とは要求事項を満たさないこと」です。
では、要求事項には、どんなものがあるかといえば、
・明示された要求事項
・暗黙の要求事項
・ニーズ、もしくは期待
があります。
このような観点で捉えると、
・市場(顧客/ユーザー)からの苦情
・利害関係者からの苦情
・内部監査による指摘
・外部監査による指摘
・法規制等の逸脱
・組織に該当する法規制等を主管する当局からの指摘
・提供する製品、サービスの不具合、ミス
・業務プロセスにおける手順の逸脱
・目標や目標達成手段の逸脱
・業務プロセスを実行、確認する上で気づいた不具合、ミス
・製造プロセスや業務プロセスの管理値からの逸脱
・会議やマネジメントレビュー等、内部コミュニケーションからの指示事項
・リスクマネジメントや改善活動等にて発生した情報
・システムや規定要求事項からの逸脱
・安全管理など事故の発生
・修正レベルの事象が頻発した場合
・その他上記以外の逸脱情報
といったものが、トリガーとして考えられます。
しかし、
・苦情
・監査での不適合
・製品不良
・法規制からの逸脱
・事故
以外は、あまり、「不適合」として認識されず、したがって、是正処置の必要性が評価されていないケースが多いです。
また、「間違いやミスに気づいたらすぐにやるから、それらは是正処置として扱っていない」と言われる方もいます。
「気づいたらただちに修正いている」・・・それ自体は、立派なことです。
しかし、それでは、間違いやミスの原因の除去になっていないので、仕組み上、また、間違いやミスが発生する可能性が懸念されてしまいます。
(後編に続く)
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ658号より)
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