2019年10月7日付の報道で、長野放送が、
「ビール券巨額詐欺 未払金5.2億円 店側が賠償求め男の元勤務先を提訴「職務の取引として信頼」 長野」
という見出しのニュースがありました。
長野放送の報道によれば、
・長野市の酒店で巨額のビール券がだまし取られた
・酒店が詐欺の疑いで逮捕された男が勤務していた会社を相手取り、賠償を求める訴えを起こした
・詐欺の疑いで逮捕されたのは、長野市の無職の男性(53)
・警察によると、2019年2月、長野市内の酒店から約1億4000万円分のビール券などをだまし取った
・関係者によると、容疑者は当時勤務していた大手住宅設備機器販売会社の取り引きを装った
・男は「エアコンの販売促進に使う」などと説明し、業務用メールで注文していた
・酒店側は「職務の取り引きとして信頼した」と説明
・男が勤務していた会社に対し、未回収金の一部578万円余りの支払いを求めている
・ビール券の取り引きは3年前から繰り返し行われていた
・未払い金は5億2000万円ほどまでに膨らんでいる
そうです。
この長野放送の報道だけだと、よくわからない点が、
・未払い金が巨額過ぎるが、酒店のビール券の売掛金管理はどうなっていたのか
・未払い金が5億2000万円なのになぜ、一部の578万円の支払い請求なのか
といった点です。
ふつうに考えれば、未払い金が5億以上もあるということは、3年前から容疑者の男が発注していたビール券の支払いが滞っているのに、なぜ、男が注文したビール券を引き渡していたのか不思議です。
ただ、他の報道では「この大手住宅設備機器販売会社から過去に9億円以上のビール券の注文があった」ということが言われているので「酒店は住宅設備機器会社を信用」してしまったのかもしれません。
それにしても、この大手住宅設備機器販売会社も「業務用メール」で元社員(容疑者)がビール券を大量かつ継続的に注文していたのであれば、なぜ、不正に気づかなかったのかという疑問が残ります。
容疑者の男が、個人アドレスで酒店にビール券を発注していたのであれば、会社は不正を把握しづらかったかもしれませんが、業務用メールであるならば、怪しい業務を監視することも可能だったはずです。
また、そもそも逮捕された容疑者の男もこの巨額なビール券を何に使用したのでしょう。
再発防止という側面でこの報道を捉えれば、大手住宅機器販売会社と酒店の双方は、しっかりとした原因究明をして欲しいものだと思います。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ667号より)
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