2019年9月11日に発足した安倍改造内閣で環境大臣に就任した小泉進次郎氏の評判がよくない。
国民の間で、
「歯切れはよいが具体策に欠ける」
「発言が“ポエム”で意味不明」
という「小泉進次郎像」がすっかり定着してしまった感じです。
ちなみに、戦後、30代で大臣に就任した人は、小泉進次郎氏で6人目です。
就任時の年齢が若い順に名前を挙げると、
・小渕優子氏(34才:少子化担当相など)
・野田聖子氏(37才:郵政大臣)
・小泉進次郎氏(38才:環境大臣)
・船田元氏(39才:経済企画庁長官)
・田中角栄氏(39才:郵政大臣)
・細野豪志氏(39才:原発事故担当相など)
となります。
振り返れば、就任時は「次代の総理候補」として、多くの国民から期待されましたが、2019年9月に就任した小泉氏を除いて、この5人の30代大臣の中で一番最近の2011年に就任した細野豪志氏を含め、現状の政治的実績は「期待外れ」という状況です。
政治家として大成したと世間が認めるのは、この6人の中では田中角栄氏以外、皆無です。
若くして大臣に就任した人は、その時の政治家としての実力よりも、時の内閣の「話題作り」の役目を担っていることは間違いありません。
想像ですが、若いうちに大臣に就任するということは、
・まわりから妬まれる
・まわりに持ちあげられて政治家として勉強をしなくなる
・お坊ちゃんお嬢ちゃん育ちで政治家としての信念が希薄
・政治家としての雑巾がけ期間がなくその後もまわりに忖度され叩き上げの機会がない
といったその後の傾向があるので、大成しないのでしょう。
小泉進次郎氏も外野にいるときは、矢面に立った責任がないので、自由に意見を言えるし、世間はその発言に期待します。
しかし、今回のように環境大臣として国の環境行政のトップに立てば、今までまわりがいいように解釈していたあいまいな発言も真意を問われますし、環境に関する問題や課題への具体策がなければ、マスメディアはもちろん、その問題に関係が深い利害関係者から叩かれるのは当然です。
10月19日に、小泉環境大臣は、水俣病犠牲者の慰霊式に出席した後、被害者団体と懇談したそうです。
しかし、水俣病の被害者側からは、「歯切れが良いだけ。何も言っていない」と、落胆の声が相次いだそうです。
「親父さんと瓜二つ」で人気を博した政治家として私が印象的なのは、田中真紀子氏と鈴木貴子氏です。
私は、生で彼女たちの街頭演説を聴いたことがありますが、実父の田中角栄氏や鈴木宗男氏とそっくりのしゃべり方です。
小泉進次郎氏の演説は、生で聞いたことはありませんが、マスコミ報道の映像を見る限り、元総理の小泉純一郎氏にそっくりで、ワンフレーズタイプです。
私も含めて、国民は、先代を彷彿するしぐさやしゃべり方に熱狂し、期待してしまうわけですが、冷静に捉えれば、先代たちが政治家として、また、政治家になる以前から苦労した経歴があるのに、彼らにはありません。
私たちは、小泉氏の、さわやかさ、歯切れの良さに惑わされず、政治信条や信念や今後の泥臭い仕事や政治的実績を見て、将来の総理候補として成長過程にあるか否かを評価していく必要がある、と当たり前ですが感じるこの頃です。
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