『消費税10%と軽減税率』
消費税率が、ついに10%になりました。
振り返れば、
・2014年4月に消費税率を8%に引き上げ
・2014年11月に2015年10月の税率10%への引き上げを2017年4月に1年半延期
・2016年6月に2017年4月の税率引き上げを2019年10月に2年半延期
・2019年10月に消費税率を10%に引き上げし、軽減税率を導入
という流れですから「10%引き上げは難産」だったわけです。
殆どの経済学者が、消費税率10%の引き上げにより、日本経済の消費は冷え込む、と予想していますが、確かにそうでしょうね。
明治大学政治経済学部准教授の飯田泰之氏が、よくテレビで、
「人は、飲み会なら3000円まで、宿泊なら1万円まで、というように頭の中で上限金額を設定しているから、消費税が上がれば、消費が落ちる」
旨の主張をされていますが、全く同感です。
ただ、1989年の消費税3%導入の時からそうですが、私自身は、あまり大騒ぎはしません。
よく報道では、スーパーやガソリンスタンドで行列ができている風景が映し出されていますが、個人的には、こうした行列に「参戦」した記憶はありません。
しかし、2019年9月30日、つまり、消費税10%値上げ前には、こんな私でも知らず知らずのうちに、消費意欲があおられていました。
まず、民間資格登録団体への年会費の振込。これは、会費振込案内に「10月1日以降は○○円になりますのでご注意ください」と記載があったのを思い出して急遽、振り込みました。
次に、靴量販店の店先を通ると「増税前チャンス」のポスターが。
北海道はこれから冬に向かいますし、「防水防滑」対応のビジネスシューズを購入。
最後に、スーツ量販店の前を通ると、「ワイシャツ、ネクタイ、ベルト3点で5000円」のポスターが。
こちらも思わず、ワイシャツ4点、ネクタイ2点を購入。
計算すると、この日支払った年会費、ビジネスシューズ、ワイシャツ等を合わせて、約940円ほど10月1日以降に支払うよりオトク。
1000円程度の買い物だと、20円だからまぁいっか、ですが、支払額が万単位になると、気持ちは揺さぶられます(笑)
それから、本日(10月1日)に「10%」を実感してきました。
まずは、銀行振り込み手数料。
しっかり、108円から110円になっていました。
次に、本屋さん。こちらも、レシートに「税10%」の文字が印字されていました。
本屋さんは、スーパーに入っているテナントですが、本屋さん自体は中小企業になるようで、「5%還元」のポスターがありましたので、しっかり、キャッシュレス(交通系電子マネー)で支払い。
最後に、飲食店。
飲食店は、外食としてお店で食べると10%、テイクアウトだと8%ととなるはずです。
喫茶店で、カボチャのワッフル、コーヒー(店内)、シナモンワッフル、クッキー(テイクアウト)を注文しました。
レシートには、テイクアウト商品の頭に「TO」と表示されていて、軽減税率商品の識別がされていました。
それにしても、食料品を扱う商売は、大変だな、と思いました。
少なくとも、対応レジの変更、仕入管理の会計ソフトの変更などがあるでしょう。
ニュースで「軽減税率導入で店をたたむことを決めた」お店がいくつも報道されていましたが、確かに、「現役はあと数年」と考えていた個人事業主にとっては、設備投資分の回収は、数年では難しいでしょうから今回の税制改正は「廃業の引導」を渡されたようなものです。
あと、2020年6月までのキャッシュレス決済によるポイント還元ですが、ざっくりとは、中小零細の店舗が5%、コンビニが2%、大手スーパーや百貨店は還元なし、と認識していればいいのですが、コンビニには「2%適用」と「還元なし」が同じブランドのコンビニでも存在するそうなので、注意が必要です。
コンビニ店舗の運営会社が、大企業なら「還元なし」、個人オーナーだと「2%」と概ねなっているようですので、注意が必要です。
さて、東京五輪までは、まだなんとか景気は維持かもしれないですが、その後の反動が気になりますね。
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