2019年9月5日の昼前に、横浜市神奈川区の京急線の踏切(神奈川新町―仲木戸駅間)で、下り快特電車がトラックと衝突し、列車が脱線するという事故が起きました。
この事故は、各メディアが大きく報じていましたので、ご存知の方も多いと思います。
テレビ、新聞等の情報によると、(情報は、羅列です)
・電車の運転士は「手動で急ブレーキをかけたが間に合わなかった」と話している
・踏切に設置されたカメラでは、トラックが進入したあと、遮断機のバーが下りている
・8両編成の快特電車のうち、先頭から3両目までが脱線した
・警察によると、この事故でトラックの67歳の運転手が死亡した
・乗客など30人以上がけがをした
・踏切には自動車などが立往生した場合に備え「障害物検知装置」が設置されている
・トラックを運転していた男性は、トラックドライバー歴20年以上(社歴は1年未満)
・トラックを運転していた男性は、千葉県香取市「金子流通サービス」に勤務
・運転手は午前4時頃に会社を出て、横浜市内でオレンジなどを積込し、成田市に運ぶ途中
・入社後に事故を起こしたことはなく、2019年6月の健康診断で異常はなかった
・トラックは線路沿いの細い道を走り、左折しようとしたができず、右折し踏切に進入
ということのようです。
5日の報道ステーションを視聴しましたが、近隣住民の証言から、トラックは、左折を諦め、何度も切り返しをして右折して踏切に進入したところで、遮断機が下り、立ち往生となったようです。
報道ステーションの取材情報だと、
・携帯ナビを使って運転していて、乗用車用の道路に入り込んでしまった
・トラック用のナビを使っていたが、道に迷った
と異なる証言もあるので、「なぜ、トラックが通行するには困難な道に入り込んでしまったのか」の真相がこれから調査されるでしょう。
素人的には、細い道に入ってしまった時点で、「左折も右折(踏切方向)も諦めてバックして戻る」のが最善策だったと思います。
また、踏切に立ち往生した異物がある場合の対策として「障害物検知装置」が設置されていても、スピードが遅い各駅停車ではなく、高速走行の「特快電車」の場合は、有効な対策ではないことが、今回の事故で明らかになってしまいました。
一義的には、「トラック運転手が無理に右折しようとしたこと」が「立ち往生」の原因であり、事故原因でもあります。
再発防止の観点で考えれば、「運送会社とトラック運転手に車種に応じた通行可能道路の把握と通行可能道路での輸送の徹底」により、事故は防げます。
ただ、今回は、立ち往生がトラックでしたが、自家用車や自転車、ベビーカー、人間等による踏切内の立ち往生もあるはずです。
その際に、特快など高速走行する列車通過時には、現在のシステムは無力なわけです。
したがって、運送会社やトラック運転手側の再発防止対策だけでなく、京急側の再発防止対策も必要になります。
また、そもそも、トラックが通行した線路沿いの道も地元警察が「車長や車幅制限のある道路」とするべきだったのでしょう。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ662号より)
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