お盆期間中の稼ぎ時に、従業員と会社のトラブルで休業状態(社員のストライキ)になっている栃木県の「佐野サービスエリア」の売店やフードコートの運営会社社長が、記者会見を2019年8月15日に行ったそうです。
8月15日のフジテレビの報道によると、
・休業状態になっているのは、東北自動車道・上り線の佐野サービスエリア
・売店やフードコートの店舗が14日未明から突然、休業状態になった
・14日には、「佐野SA上り運営会社ケイセイ・フーズ岸敏夫社長の経営方針にはついていけません。」などと書かれた貼り紙が社員によって貼られた
・NEXCO東日本によると、店舗運営会社「ケイセイ・フーズ」で、労使間のトラブルが発生した
・(株)ケイセイ・フーズの岸敏夫社長は、以下のように述べた。
「仕入れ業者との注文の食い違いがあった」
「社員の不当解雇というのがありまして、それでストライキになりました」
「すでに昨日の段階で、解雇は撤回しております」
「一刻も早く再開できるようにしたいと思っている」
「社員に不平不満もなく、今のところ、再開に向け、打ち合わせが進んでいます」
・現在、ケータリングカーなど、一部で営業を再開している
・ガソリンスタンド・駐車場・トイレなどは通常通り使用できる
という状況だそうです。
ネットでこのニュースについて検索すると、佐野サービスエリアの売店入口に、社員が貼った張り紙に「ヤフーニュースで“佐野サービスエリア”で検索してください、FRIDAYデジタルに事実が書いてあります」とあったので、調べてみました。
すると、
(以下、FRIDAYデジタルより抜粋)
・先月、株式会社ケイセイ・フーズが倒産の危機にあるとの情報が流れた
・その情報を入手した一部の業者が、納品を中止する事態に発展
・業者間の横のつながりで情報は一気に広がり、雪崩を打って次々と納品が停止された
・ケイセイ・フーズがメインバンクから新規融資凍結の処分中だと納入業者たちは知り仰天
・ケイセイ・フーズ社長は当初、『業者ごときが調子に乗るな』と反発していた
・売り場から商品が消えたことで、NEXCO東日本が契約を解除する恐れが出てきた
・そこで、今度は即金で支払うから商品を入れてくれと連絡がきて、納品が再開された
(引用ここまで)
ということのようです。
それにしても、記者会見で「社員の不当解雇」と説明が岸社長からありましたが、どうやら、納入業者からの納品が途絶え、奔走していた管理職の社員が社長に意見したら解雇されたそうです。
詳しい事情は分かりませんが、会社に対して「倒産危機」の噂が立ち、銀行からの新規融資が停止されていれば、納入業者が納品リスクを避けるために支払い条件を見直すのは当然です。
また、それに対して、現場で頑張って社長に意見した社員をクビにするとは、運営会社の体制に問題があるのは明らかです。
また、気になるのは、ネクスコ東日本のサービスエリア委託業者の委託基準です。
安定的な運営ができる業者を選定しているはずですが、経営状態については、定期的に監視する体制はあったのでしょうか。
財務基盤が弱いところには、基本的に、サービスエリアの運営委託をしてはマズいですし、仮に、そこそこ売り上げても委託先の経営が成り立たないような利益率での業務委託であるのなら、運営委託 料を見直すなどの対応も必要でしょう。
ケイセイ・フーズの岸社長の会見を見る限り、昭和チックなワンマン経営者に見えますので、運営会社の社内体制の見直しも必要ですが、ネクスコ東日本の委託先選定基準、委託先監視基準、委託料の妥当性といった面も併せて、有効なものなのかどうかを検証する必要があるでしょう。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ659号より)
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