2019年7月6日に、大阪府高槻市の産業廃棄物収集会社の倉庫が爆発し、火災が発生しました。
各メディアの報道によると、
・倉庫爆発・火災により、4人が死傷
・大阪府警高槻署は7月8日、全身やけどで重傷だった36歳の男性が死亡したと発表
・火災による死者は2人となった
・現場で見つかったもうひとりの遺体の身元確認を急いでいる
・また、現場検証を行い爆発の原因を詳しく調べる予定
・高槻署によると、36歳の男性は産業廃棄物収集会社の従業員ではなかった
・7月6日午後6時ごろから4人でスプレー缶の中身を抜く作業をしていた
・50代男性と、36歳男性の次男で中学1年の男子生徒(13)も重傷を負った
そうです。
この報道を耳にした時、2018年12月16日にアパマンショップ平岸駅前店で発生した爆発事故を思い出しました。
テレビのニュース画像を見ましたが、現場の画像に、ちらっと「有限会社オカザキ」と看板があったので、ネット検索してみました。
http://www.mvpro.jp/service/okazaki/recycle/index.html
会社のウェブサイトによると、
・1977年5月創業
・従業員30名
・鉄鋼原料販売業
(鉄・非鉄金属スクラップ、産業廃棄物中間処理、使用済み自動車の再資源化)
・主な取扱品目:
鉄屑、銅屑、電線ケーブル、アルミ屑、真鍮屑、ステンレス屑、重機、鉛屑、特殊金属、
自動車、クーラー
と記載されていました。
つまり、オカザキでは、「鉄くずリサイクル業」がお仕事なのです。
報道では、「産業廃棄物収集運搬会社」と説明されていましたが、会社が保有する許可には、
・廃棄物再生事業者登録証明(金属くずの再生)
・産業廃棄物処分業許可(産業廃棄物中間処理)
・破砕業許可(使用済自動車の再資源化)
・解体業許可(使用済自動車の再資源化)
・フロン類回収業登録通知
・産業廃棄物収集運搬業許可(廃プラスチック 木屑等)
・計量証明業
・金属くず業
がありますので、売上比率は、わかりませんが、会社の目的としてはあくまでも「金属くずリサイクル事業」が主体で、産業廃棄物の収集運搬や中間処理は、金属くずを破砕・分解などをして「製鉄所などへの売り物(製品)にするプロセス」として存在するのでしょう。
さて、報道から想像すると、亡くなった36歳の男性は、オカザキの従業員ではありませんから、6日は土曜日ですし、オカザキの関係者から依頼されて、スプレー缶の穴あけ作業などのお手伝い(アルバイト)に来ていたのでしょう。
詳しい事故原因は、警察と消防が調査中ですが、おそらく、
・倉庫という空気がこもった環境でスプレー缶の穴あけ作業をしたことにより可燃性ガスが充満
・ライターなど引火物により爆発を誘発した
ということでしょう。
仮にそうだとすると、「責任問題」が焦点となりますが、
・6日の作業時は、オカザキの火元責任者や作業責任者は出勤していたのか?
・作業開始時に作業に必要な知識や力量を確認したのか?
・作業開始時に作業上の注意事項やリスク、緊急事態の想定と対応教育はされたのか?
といった点がポイントとなります。
ほんの半年ほど前に、同様の爆発事故が札幌で発生しており、今回は「廃棄物処理のプロ」が起こした事故なので、教訓が生かされなかったとすると残念でなりません。
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