日本人は、
「欧米人は単刀直入の本音トークをするけど、日本人は、婉曲的に相手に悟ってもらう話方をする」
と思っています。
しかし、私の専門であるマネジメントシステム規格の認証制度の世界はもちろん、最近よく目にする環境問題のひとつである世界的な脱プラスチック化の流れなどを見ていると、「欧米人も本音を隠す民族だよな」と思います。
温室効果ガス削減にしろ、脱原発にしろ、脱プラスチックにしろ、一応、「地球環境の維持」を目的にしています。
確かに、その通りではありますが、隠れた本音は、
「いち早くゲームチェンジャーとなって覇権をにぎること」
でしょう。
ただ、それでは「露骨」なので、「環境負荷削減」、「地球環境維持」、「人間の健康」などを持ち出して、新しいルールを作ろうとしているわけです。
例えば、今話題の「脱プラスチック」の取組みとして、日本政府は、レジ袋の有料化を法制化しようと急いでいます。
実際、国連によれば2018年7月時点で、127カ国でプラスチック製レジ袋の使用に何らかの法規制があり、83ヶ国が無料配布を禁じているそうです。
しかし、実際のところ、日本の場合、(2016年の環境省の調査による)
・レジ袋は国内で年間に出るプラごみの2%程度
・海岸の漂着ごみのうち、ポリ袋は容積比で0.3%
・プラ製のストローやフォークは0.5%
とわずかだそうです。
海岸漂着ゴミで比率が高いのは、
・漁網やロープ:26.2%
・発泡スチロールブイ:14.9%
・飲料用ボトル:12.7%
だそうです。
また、国内のプラスチックに関しては、数字の上では86%がリサイクルといわれていますが、殆どがサーマルリサイクルという名の「焼却処分」で、国際的な「リサイクル」比率にすると、30%未満だそうです。
つまり、「日本も国を挙げて頑張っています」感を出すために、レジ袋有料化などの対策を推進しているのでしょう。
ひとたび、国際的な流れが大きくなれば、対策をサボっていると、どんどん世界からおいて行かれ、完全に「ゲームチェンジ」した時に乗り遅れます。
個人的にヤバいのでは、と思っているのが自家用車です。
日本は電気自動車対応については、世界的には完全に遅れています。
国内的には、ハイブリット車が好調ですが、そのうち、完全にゲームチェンジした時は「国内メーカーの自動車は世界から締め出し」されてしまうでしょう。
「勝手に流れを作り、徐々にルールを作って行き、先行逃げ切りはズルい」
と思いますが、これがグローバル化した現在の世界の流れです。
「仕組みを作ったもん勝ち」ですから、日本も世界がルールを作り始めた時に後手後手に対応するのではなく、先陣を切って仕掛ける戦略が必要だよな、と思います。
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