所属タレントの闇営業や反社会的組織の宴席に参加した問題が相次ぐ吉本興業ホールディングス株式会社は、2019年6月27日に、公式ホームページで「決意表明」を掲載した。
決意表明には、会長名、社長名、全役員、全社員、所属一同として、一連の事件を受け「コンプライアンスの徹底と反社会的勢力の排除に関する姿勢」を表明しています。
決意表明では、
・改めてタレントへのヒアリングを徹底し、問題あるタレントには速やかに対応する
・コンプライアンス体制を再構築する
・その時々の案件の事情に応じてタレントが正しく輝き続けられるように工夫して運用
・現在の吉本興業においては、あらゆる反社会的勢力との関係は一切有していない
・今後も一切の関わりをもたないことを固く誓約・宣言いたします
としています。
また、6月26日からは、コンプライアンス研修を再スタートし、多忙なタレントには、楽屋を訪問して出張研修を行うそうです。
しかし、吉本興業の決意表明やコンプライアンス研修は、「問題に真摯に取り組む本気度」という意味では評価しますが、マネジメントの観点では、効果は限定的でしょう。
その理由は、決意表明や研修は、今回の一連の問題の原因に対する解決策になっていないからです。
各メディアの報道によれば、コンプラアインス研修では、例えば、
・反社会的な集まりに誤って参加し、退席しようとしたら恫喝された
→脅迫罪にあたるといってしっかり断る
・反社会的な組織や所属員と記念写真を知らずに撮影した
→知らなかったなら問題はないが、事務所には報告する
・・・
といったようなことを解説しているそうです。
もちろん、この内容自体は、誤りではありませんし、コンプライアンス知識が薄い芸人にとっては役に立つ情報です。
しかし、一連の問題の原因は、
・売れっ子芸人が同期や後輩芸人の顔を立てるために参加する慣習がある
・芸人同士の横のつながりで断りにくいパーティがある
・よしもとがマネジメントする仕事だけでは生活ができない
・マネージャーが付かない芸人や営業がある
・・・
といった原因が問題なわけです。
そもそも、芸能活動をする際に、専属マネジメント契約を芸人と結ぶなら、生活ができる仕事量をタレント事務所は確保するべきです。
仕事量が確保できないなら、専属マネジメント契約を解消するべきです。
そして、タレント自ら営業して獲得した仕事(闇営業と報道されている個人営業の仕事)は容認し、どんどんやってもらうべきでしょう。
ビジネス的に捉えれば、事務所が関与していない仕事で、スキャンダルが起きても、事務所は一切関係がない、と管理責任上は言えるわけです。
しかし、売れるようになった際に、ピンハネしたいから専属タレント契約を結んでいるのなら、個人営業(闇営業)は一切認めない代わりに、仕事にはマネージャーが常に張り付き、ある程度の仕事量を確保するべきでしょう。
感覚的には、吉本興業は、芸人として生活ができないのに、所属タレントが多すぎると思います。
芸能マネジメント事務所を名乗るのであれば、スタッフに対する適正な所属タレント数に絞るなどの管理が必要です。
仕事量の少ないタレントには、仕事が発生した時に、案件ごとに契約書を締結する方法にするなど、現状のマネジメント契約システム自体を改善しなければ、今回のような問題は、またいずれ、発生するのは間違いないでしょう。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ652号より)
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