元日弁連会長である弁護士の中坊公平氏といえば、史上最高額の詐欺事件である「豊田商事」の破産管財人や住専の債権回収で名をはせた方です。
中坊氏の評価は、「鬼平」とも評される徹底したしつこさ、粘り強さが評価されていますが、時として手段を選ばない徹底的な所が「血も涙もない」と評され、評価は分かれているようです。
中坊氏と番組で共演したこともある元TBSアナで現在、フリーアナウンサーの渡辺真理氏によると、「中坊流の人の動かし方」は、
正面の理
側面の情
背後からの恐怖
なのだという。
私流の解釈ですが、基本的には、真正面から、正論で攻める。
しかし、これでは、相手は理解してもまず動かない。
次に、横から、人情に訴えて攻める。
けれども、これでも、相手の心はグラッとくるが、まだ、たいていは、動かない。
最後は、「このままだと○○になってしまいますよ」というように、恐怖を与える。
すると、人は動くという考え方でしょう。
おそらく、弁護士業務を通じて中坊氏が会得した交渉術なのでしょう。
上記で紹介したのは「中坊流の人の動かし方」ですが、一般的には、以下のような手法がポピュラーです。
【ハロー効果】
これは、「後光効果」ともいわれますが、要は、権威主義ですね。
例えば、弁護士です、公認会計士です、○○大学の経済学の教授です
・・・と肩書で、私たちは「すごい人だ」と感じます。
ひとつでもいいので「得意分野を作る」ことが、人を動かすことに繋がります。
【バーナム効果】
人は、自身を理解してくれる人に信頼を寄せます。
つまり、一度深く信頼されれば、大抵の事は言う事を聞くようになるという点が狙いです。
相手が、自身の事を知らず知らずに話している事を、きちんと記憶して、言い換えて話すと、相手には「言い当てられたように感じる」ので、信頼できる人だ」と勘違いしてしまうわけです。
【カリギュラ効果】
人は、オープンにされていないことを「見てみたい」という心理にかられます。
要は、秘密を持ち、色々な事を隠す事で、人の関心を誘い、人はこちらを無視出来なくなるわけです。
【バンドワゴン効果】
人は、多く支持を集めているものに同調し易く、心まで動かされます。
【プライミング効果】
のちの導き出したい答えの為に、あらかじめにすり込みをする方法です。
例えば、今であれば、将棋の話題をしておいて、スーパー中学生で思い浮かぶものは?と質問すれば「藤井聡太」と答えることは確実でしょう。(この流れで卓球の張本智和とは回答しないでしょう)
要は、直接的に質問するのではなく、先にその答えが出るであろう話をしておくのです。
【おとり効果】
この方法は、お得感や価値観に大きな影響を与えるので、商売の世界で使われます。
寿司屋に入って「竹と梅」しかなければ、「梅で」と注文することが多くなりますが、「松と竹と梅」であれば、「中を取って竹で」と注文するでしょう。
店側にとって「松」はおとりで、狙いは「竹を注文させること」なわけです。
・・・・・
個人的には、相手の心理を巧みに利用して、自分の立場を有利に展開させる術に長け過ぎているのは嫌いです。
しかし、こういったことを心得て、「交渉」にあたることは、世の中を渡っていく上で知っておくべきことだと思います。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ548号より)
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