2019年6月5日付のプレジデントオンラインによると、
「人気に陰り?!丸亀製麺で客離れが加速」
しているそうです。
記事によると、
・讃岐うどん専門店「丸亀製麺」で客離れが続いている
・既存店客数は、16カ月連続で前年割れとなっている
・2018年の値上げを引き金に、勢いが鈍化した
・テレビCMの力に頼ってきたやり方も、限界がきている
そうです。
丸亀製麺が誕生したのは、2000年で、2011年には全国47都道府県に出店し、その後、アジア、北米などにも出店し、2018年3月には、1000店舗を超えたことがニュースになっていました。
丸亀製麺のライバル店は、同じく2000年に誕生した「はなまるうどん」だと思いますが、当初は、はなまるうどんがメディアにも取り上げられ、脚光を浴びていましたが、いつの間にか、業界盟主に丸亀製麺が君臨していたように思います。
はなまるうどんと丸亀製麺の最大の違いは、店舗で製麺するか、自社工場で製麺するか、の違いでしょう。
丸亀製麺、はなまるうどん、ともに「低価格で美味しい」が武器で業績を伸ばしてきました。
しかし、麺に関しては、はなまるうどんが、オーストラリア産主体の小麦粉を使って自社工場で製麺しているのに対して、丸亀製麺は、北海道産小麦粉を店舗に設置されている製麺機で製麺していることです。
丸亀製麺を利用したことがあればわかりますが、店内に製麺機が、どーん鎮座しているので、「打ち立て麺が食べられる」というわくわく感もありました。
記事では、店舗経営コンサルタントの佐藤昌司氏が分析していますが、丸亀製麺の失速原因は、
・値上げ
・CM戦略
であるとしています。
私なりの理解を加えると、CM戦略で業績を爆発的に伸ばしてきましたが、CM戦略は「諸刃の剣」で、業績を急激に押し上げ、店舗拡大を急成長で進めている時はいいのですが、同時に、「大きなコスト負担」にもなります。
その結果、単価を上げ、トッピング商品など付加価値高価格帯商品をラインナップしていくことになります。
私のように、年に3~4回程度しか利用しない客は、CMで季節商品や期間限定商品が発売されれば、割高商品でも「食べてみたい」と割高商品を食べに訪問しますが、チェーン店を支えているのは「日常的に定番商品を食べる来店頻度の高い客」です。
来店頻度の高かった客にとっては、静かに(いつのまにか)値上がりしているのは、「もう安いとは言えない」となり、徐々に足が遠のきます。
また、「店舗で製麺」は、打ち立て麺という強みはありますが、店舗によって品質に差(麺の打ち方、茹で方)がある、というリスクもあるでしょう。
急激な店舗拡大期が終わると、経営は、「利益をどうやって安定的に確保し伸ばすか」が経営陣の関心事になります。
あれだけ数年前まで絶好調だった居酒屋チェーンの鳥貴族が値上げによって失速したように、「安さが魅力」の店舗は、値上げがターニングポイントになることが多いです。
丸亀製麺が、どうやって既存店客数16か月連続の減少傾向にストップをかけるのか、注目していきたいと思います。
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