現在、通算で100作目の朝の連続テレビ小説「なつぞら」を放送しているNHK。
このNHKの朝ドラのレギュラー放送は、月曜日から土曜日のNHK総合8時から15分間です。
それが、2020年4月放送開始の102作目の「エール」(窪田正孝さん主演)から放送日が、月曜日~金曜となり、土曜日はダイジェスト版になることで内部調整されているそうです。
2019年5月22日付の朝日新聞の報道では、
・(放送日変更の)大きな理由の一つが、NHKが進める働き方改革
・長時間になりがちな制作現場の負担を軽減する狙いがある
・1961年の1作目「娘と私」は、1回20分、月~金曜の週5日放送
・1962年の2作目「あしたの風」から現在の1回15分、週6日になった
・1983年の「おしん」が、ドラマ史上最高の平均視聴率52.6%を記録
・朝にドラマを見る視聴習慣を定着させた
・2010年の「ゲゲゲの女房」以降、総合テレビの放送時間を15分繰り上げ午前8時からに
・2010年以降、平均視聴率は20%前後を記録している
とのことです。
つまり、冒頭でも書きましたが、土曜の放送をやめるのは、制作現場の負担を減らすこと、にあるようです。
NHKの人気番組「チコちゃんに叱られる」も、今年のGWの大型連休をスタッフに取ってもらうために、本放送でのお題の数を減らしていました。
NHKがこうして、視聴者の目に見える形で、国の「働き方改革」を「率先して実施する」ことは、少なからず社会に対する影響は大きいでしょう。
私は中小零細企業に訪問することが仕事柄、多いですが、経営者と話していると「課題は、有休消化率をどうやって上げるか」とおっしゃられる方が増えました。
労働基準法の改正でブラックすぎると、労働基準監督署がすぐに飛んできますし、社会の価値観がNHKの改革をはじめ「しっかり休みを取らせる」という流れになっているので、対応せざるを得ないのです。
ただ、中高年以上の労働者の中には、経営側のこうした思いとは違って、「休みはいらないから稼ぎたい、強制的に法律で休ませられるのはたまらん」と考える人も多いそうで、労務部門担当部署の方と話していると、「給与水準をできるだけ下げずにどうやって休ませるかが課題」とおっしゃっていました。
話をNHKに戻しますが、NHKの収入は、平成20年度と30年度を比較すると、ざっくりベースで確か600億ほど収入が増えているはずです。
一朝一夕に力量あるスタッフを増員するわけにはいかないと思いますが、効率的な業務改善などやるべきことをやって、それでも制作現場が長時間労働になるのであれば、そもそも「配置人員が不足している」と考え、配置要員を増やして、現在の放送サービスを維持する、という発想にはならないものかと思います。
【好評発売中!】
『ちょロジ ニュースで学ぶ7つの思考法』(パブラボ刊)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4434176552/bloglogcom-22/ref=nosim/
【よかったらメルマガ読者登録お願いします♪】↓
(パソコンでアクセスしている方)