2019年5月5日の読売新聞が、
「「担任固定・定期テスト・宿題」を廃止…公立中学発の大胆な教育改革、全国から注目」
という見出し記事を掲載していました。
記事によると、「大胆ともいえる改革」を行ったのは、東京都千代田区立麹町中学校の工藤勇一校長(59)。
麹町中の主な取り組みは、以下の通りです。
◆固定担任制の廃止
・年間を通じて学級担任を固定しない「全員担任制」に
◆定期テスト全廃
・中間・期末試験に代わり、各教科で単元テストを導入
・年4~6回の実力テストを実施
◆宿題の廃止
・夏休みも含めて一律の宿題は出さない。個別の生徒に応じた課題は出すことも
◆行事の見直し
・体育祭、文化祭は生徒主導で運営
・修学旅行は生徒が「ツアー企画」を考えて京都、奈良を現地取材する形式に
◆服装、持ち物のルール
・PTAの検討委が決定。機能性、経済性を重視し、カバンや靴は自由に
・生徒会主催で私服登校が可能な期間を設定
◆教員公募
・都の制度を利用し、学校の教育方針に賛同する教員を公募
これらの改革の目的は、
・自分で考えて行動できる自律的な人材を育てること
・定期テストのために一夜漬けするより、単元テストに備えて勉強することで実力がつく
・全員一律の宿題を出し、分かっている問題まで繰り返しやらせることは意味がない
・保護者のクレームの殆どは担任に関するものだからチームで課題解決をする
といった点のようです。
定期テスト、夏休みの宿題、学内行事・・・こうしたものは、文科省のガイドラインや教育委員会の指示で「決まっていること」だと思っていましたが、学校長(校長先生)の裁量で、こんなにも自由度があるんですね。
民間企業なら、こうした「昔から決まっている学校でのプロセス」について、「問題解決手法」で改革するのは当然だし、そうしなければ業務改革や改善が起きず組織は衰退していくでしょう。
工藤校長、あっぱれ、ですが工藤校長は民間出身ではなく、数学教師が専門だそうです。
ターニングポイントは、麹町中学に赴任する2014年まで10年ほど、東京都教育委員会や新宿区教育委員会に勤務していたことかもしれません。
教育現場を離れることで、学校で起きている問題点を俯瞰することができたのでしょう。
ちなみに、2018年12月1日に出版した著書「学校の『当たり前』をやめた。」(時事通信社)の発行部数が現在8万部を超えるベストセラーだそうです。
早速Amazonで購入して読んでみようと思います。
【好評発売中!】
『ちょロジ ニュースで学ぶ7つの思考法』(パブラボ刊)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4434176552/bloglogcom-22/ref=nosim/
【よかったらメルマガ読者登録お願いします♪】↓
(パソコンでアクセスしている方)