2019年4月26日付のTBSニュースが、
「京王観光 不正乗車問題、背景に「東京に負けたくない風土」
という見出しニュースを報じていました。
このニュース記事によると
(以下引用)
・京王観光のJRで不正乗車を繰り返していた問題で、会社が調査結果を公表した
・(不正の)背景に「東京に負けたくないという風土があった」とした
・調査結果によりますと、不正があったのは大阪にある2つの支店と福岡の支店
・団体旅行の乗車券を実際の客の数より少なく発券する不正乗車を行っていた
・不正金額はJR6社併せておよそ6000万円となった
・不正には支店長を含む12人が関与した
・差額を利益として計上していた他、うち4人があわせておよそ230万円を着服していた
・調査結果では不正の背景に「厳しい利益管理」もあった
・JR各社は京王観光に対し、併せておよそ1億8000万円の賠償請求をした
・京王観光によりますと、調査の過程で、ほかの手口による不正乗車も見つかっている
・賠償請求額がさらに増える可能性がある
(引用ここまで)
ということです。
JR各社総額で約1億8000万円の賠償請求は「不正乗車は正規料金の3倍ルール」に基づいたものと思われますが、印象としては「不正金額はそんなものなの?」という感じがします。
というのも、京王観光の不正乗車問題が発覚した2019年1月の週刊文春をはじめ各メディアは「10年間にわたり団体乗車券を実際よりも少ない人数で発券し、約2億円を不正に詐取していた」と報道していたからです。
不正に手を染めた京王観光の幹部は「確認しないJRが悪い」とうそぶいていたという話もあり悪質です。
旅行代理店に委託された権限の大きさとそれを剥奪された時のリスクを考えれば、京王観光のリスクマネジメントは、結果論ですが不十分でしたし、十分に予測できるものでした。
京王観光の内部調査では、不正の原因を
・東京に負けたくない、という社内の売上競争
・厳しい利益管理
としています。
各営業所が、営業所間の競争に正攻法で勝つとしたら、
・法人営業に力を入れる
・個人客獲得に力を入れる
・魅力あるツアー企画をして顧客満足を高める
といった方法を地道に頑張るしかありません。
しかし、安易に勝利するためには「ずる」をすればよく、その「ずる」がしやすいひとつが「JRの不正乗車(少ない人数での発券)」であることは、営業部門所掌役員なら、当然、想定していなければならないリスクです。
こうした管理が京王観光はずさんだった、と言われてもしょうがないと思います。
この事から学ぶべきは、他の旅行代理店です。
「対岸の火事」と思わずに、自組織でも同様のリスクがないか、不正をチェックする体制は万全か、など検証する必要があると思います。
それにしても、京王観光は、今回の問題により、無期限の発券停止処分をJRから受け、代理店としての役割・価値が著しく低下しました。
京王観光のJR乗車券の販売力がどの程度あったのかわかりませんし、JRが下した処置が「他代理店への見せしめ」程度の「一時的な発券停止処分」でない限り、京王観光は代理店としての業務存続は厳しいでしょう。
代理店にとって、個人客の発券手数料は「大した収入にならない」とのことですが、美味しいのは団体ツアー客です。
ツアー企画の全行程を自社や自社がチャーターしたバスやJR以外の交通手段で旅行が成立すればいいですが、飛行機やバスより新幹線などJRの鉄道を利用した方がいいツアー企画もあるでしょう。
京王観光の発券停止処分がいつ解除されるのか、そして解除されないとしたら業務をどのように存続させるのか、注目したいと思います。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ643号より)
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