2019年3月26日付の産経新聞が、
「ジャムコ社長が謝罪 子会社の航空機用座席で検査不正」
という見出し記事を報道していました。
記事によると、
・ジャムコは、航空機用のシートなどの製造・検査工程で不正があったと発表した
・弁護士らによる第三者の特別調査委員会を設置し、原因究明や再発防止策の策定に取り組む
・大喜多治年社長は「当社製品納入先、利用先など関係者に深くおわび申し上げる」と謝罪した
・今回の問題は、子会社の宮崎ジャムコで発生
・シートなどの部品製造工程で、検査員資格がない作業者が、検査員の印を使用して合格とした
・ジャムコの立川工場でも、行うべき部品の受け入れ検査を実施していないなどの問題があった
・社内調査では、不適切な検査の対象は、平成27年4月から30年11月までの約4600件
・ただし、その後の部品検査や完成品に仕上げた段階での検査で、製品の安全性は確認できた
・石井啓一国土交通相は「誠に遺憾」と表明し「行政処分をできるだけ早期に行う」との方針
だそうです。
要は、
・無資格者が検査を行っていた
・実施するはずの検査を実施していなかった
・完成検査で製品自体の安全性には問題がなかった
という話です。
この手の検査不正は、ここ数年、相次いでいます。
言い尽くされた話ですが、「結果的にOKでは済まされず、製造メーカーの信頼」で世の中は成り立っています。
当たり前ですが、「法令や顧客(ひいては消費者)と約束した取り決め」を適切に実施していないことは社会秩序を乱すことになるわけです。
そのような観点で考えれば、
・なぜ無資格者が不正に検査することになったのか
・検査員など人的資源は適切に配分・配置されていたのか
・なぜ受入検査が実施されていなかったのか
・受入検査の内容を見直す必要性はなかったのか
・・・
といった点を徹底して追求し、製造メーカーとしての「信頼性」を取り戻されなければなりません。
ちなみに、組織不正が発生する「不正のトライアングル」があるそうです。
それは、
機会:不正行為の実行を可能ないし容易にする客観的環境
動機・圧力:不正行為を実行することを欲する主観的事情
正当化:不正行為の実行を積極的に是認しようとする主観的事情
の3つです。
この3つが揃うと不正が発生するといわれています。
組織は、内部監査、外部監査(ISO認証審査など)、内部通報制度、監視装置・・・などを上手く組み合わせて、不正が起きない体制づくりに励んで欲しいものです。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ639号より)
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