2019年3月27日の毎日新聞が、
「滋賀「ひこにゃん」ピンチ、運営委託費めど立たず」
という見出し記事を報じていました。
記事によると、
・滋賀県彦根市の人気キャラクター「ひこにゃん」が活動休止のピンチに立たされている
・市の新年度一般会計当初予算案が市議会で否決され、運営委託費のめどが立たない
・ひこにゃんは彦根城築城400年祭を前にした2006年に誕生
・かわいらしい姿とユーモラスな仕草で一躍人気を集めた
・2008年からは企画会社に運営が委託されている
・彦根城などでの1日3回のパフォーマンスや観光PR、選挙啓発と、各場面で活躍している
・市議会は3月20日に新年度予算案に反発
・「体育館建設など大型事業がかさみ、花火大会など伝統行事が廃止された」などが反発理由
・ひこにゃんの関連経費3020万円を盛り込んだ新年度予算案は否決された
・市は当面、最低限必要な経費に絞った「骨格予算」で対応せざるをえなくなった
そうです。
要は、新年度予算が市議会により否決され、骨格予算で新年度を迎えるので、「ひこにゃん関連経費がない」というわけです。
他の報道によると、「ひこにゃん」による経済効果は、7億円とも10億円ともいわれています。
彦根城は、現存天守12城のひとつなので、私のような「お城巡りが趣味」の人間にとっては「ひこにゃん効果」は限定的です。
しかし、ゆるキャラの中でも、ひこにゃんは、人気キャラクターなので、関連グッズやお土産もたくさんあり、彦根城の売店では「ひこにゃんグッズ」を買い求める人をたくさん目撃しました。
私が先日、彦根城を訪問した際には、ひこにゃんは「お出かけ中」でお城にはいませんでした。
しかし、ひこにゃんの等身大のパネルと記念撮影をする人はたくさんいました。
つまり、ひこにゃん登場イベントでの「記念撮影目当て」で、イベントに訪れる観光客や家族連れも確実にいるので、ビジネス的に捉えれば、「7億円の経済効果に対してひこにゃん関連経費約3000万円」はコストパフォーマンスのよい事業です。
おそらく、6月には本予算案が議会に提出され、可決するのでしょうけれど、その間の3ヶ月は、市は、イベント会社に「ひこにゃん活動」を委託できないわけなので、「ひこにゃんがいないならイベントに行かない」という市民や観光客はいるでしょうから、「市職員などでひこにゃん対応」するしかないでしょう。
(ただ、おそらく約3か月間でこの事態は解消されるので、各メディアが報じるほど影響はないと私は思います)
市議会が新年度予算案に反発した経緯の詳細がわからないので、市議会が「おかしい」とは一概に言えませんが、「花火大会など伝統行事予算が削られた(廃止?)経緯」を含めて、市長と市議会側で建設的な話し合いはできなかったのだろうか、と感じる話題です。
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