以前にもコラムで話題にしましたが、テレビ東京系で2019年1月から放送されている真木よう子さん主演のドラマBiz「よつば銀行 原島浩美がモノ申す!~この女に賭けろ~」が面白いです。
原作は1993年から1997年に「月刊モーニング」に連載された『この女に賭けろ』ですから、連載開始から25年も経過した作品ですが、「ビジネスあるある」で今の時代にも当てはまる内容です。
第4回の放送回では、野心家の副頭取(柳葉敏郎さん)が、秘書に奥さんの誕生日ケーキを用意させ、ディナーの予約を依頼しているシーンがありました。
私のような中年世代であれば「ふ~ん」と受け流してしまうシーンです。
しかし、今の時代は、このようなふるまいは、まさに公私混同です。
当たり前ですが、誕生日ケーキが、「取引先への手土産」、食事の予約が「仕事の打ち合わせ」であれば、役員秘書に手配を依頼させることは「正真正銘の業務」ですから問題ありません。
しかし、「専業主婦である副頭取の奥さま」へのプレゼントや食事手配であれば、副頭取のプライベートなことですから、秘書はこの指示を「拒否」できます。
仮に、「拒否するつもりか、いいから言われたことをやれ」と副頭取に指示されれば、パワーハラスメントです。
また、ケーキや食事代を「経費」としようとすれば、「業務上横領」になるでしょう。
最近は、ニュースにならなくなってしまった元ルノー社長兼日産自動車会長のカルロス・ゴーン氏ですが、報道で明らかにされる私物化としては、海外の邸宅、ヨットクラブや結婚式の費用などを日産に負担させたようですが、利己的に都合よく捉えれば「なんでも業務の一環」になりますが、普通の感覚で捉えれば、明らかに私物化です。
明らかになっているだけでも、年に10億円以上の報酬があるのだから、自分で支払えばいいのに、と思いますが、いつの間にか本人も秘書などまわりのものも公私の境があいまいになってしまったのでしょう。
ちなみに、一般企業における「公私混同」の例として、以下のようなものがあるそうです。
(出典:出岡社会保険労務士事務所 出岡健太郎氏→内容をアレンジしています)
1)会社の備品を私物化
会社の消耗品等の備品を自宅に持ち帰ったり、私用で利用すると、場合によっては横領罪や窃盗罪にもあたる可能性があるそうです。
2)会社の経費を不正支出
会社経費として「(私用の)飲食代」「ブランドバッグ」「日用品」「趣味に関する品々」等の領収書を提出すれば、経費の不正支出です。
また、例えば、電車通勤と偽って自転車で通勤して交通費を請求すれば、これも不正支出になります。
3)勤務時間中に私的行為
「職務専念義務」という義務は、労働契約を結んだ民間の労働者においても発生します。
つまり業務時間中に「私語で盛り上がる」「パソコンで仕事をしていると思ったらゲーム中」「私用の電話やメール」「タバコ休憩」……等は、まぎれもなく公私混同です。
残業代が正しく支払われない代償として、これらの行為への罪の意識は一般的に低いです。
4)見分けにくい公私混同
パワハラ、セクハラ、アルハラなどともいわれますが、「プライベートのイライラを職場の人にぶつける」「強引に飲食に誘う」「気に入った人だけえこひいき」「気に入らない人には挨拶もしない」「好き嫌い人事」等も公私混同事例です。
このように、「公私混同」は、罪の意識が無くても、職位など立場や労働環境によって発生させてしまい危険性があります。
つまり「自覚症状がない公私混同」もかなりあるでしょう。
感覚がマヒしないよう、「人の振り見て我が振り直せ」的に、自分の行動が公私混同ではないかと自問しながら生きていくことも必要なのかもしれません。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ634号より)
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