2019年3月4日付の西日本新聞が、
「「70歳の女子高校生」が卒業 看護師と両立、級友から恋愛相談も」
という見出し記事を報じていました。
記事によると、
・福岡県久留米市上津町の看護師熊谷美重子さん(70)が3月1日、明善高定時制を卒業した
・家計を支えようと中学卒業後に働き始めた
・年齢を重ねても向学心が衰えることはなく4年間、勉学に励んできた
・明善高定時制80年の歴史で古希の卒業生は最高齢
・熊谷さんは筑後市で生まれ、7人きょうだいの末っ子
・家庭は貧しく、進学を断念した
・久留米市内の病院で看護助手として働きながら専門学校に通い、看護師資格を取得した
・24歳で結婚し、和菓子店だった夫の家業を手伝ったり、夫婦で小料理店を切り盛りした
・「2人の子育てにも追われて大変だったけど、毎日が充実していました」
・2001年、交通事故で夫と死別。1年ほどは途方に暮れた
・再び病院や介護施設で仕事に打ち込んだ
・「やっぱり高校の授業が受けたい」。還暦を過ぎたころ、ぼんやりと思うようになった
・入学後、週3、4回の介護施設の仕事と勉強を両立した
・孫世代の級友からは「みえこちゃん」と慕われ、進路や恋愛について相談されることもあった
・卒業式で、熊谷さんは定時制の17人を代表して答辞を読んだ
・熊谷さんは卒業後も仕事を続けながら、社会福祉士の資格を取るため短大進学を目指す
・・・
(以上、記事より抜粋)
記事を拝見して、衰えない向学心に感服です。
子育てはとっくの昔に終了し、看護師の有資格者ですから、介護施設で現在の仕事を無理なく、安定的に継続していく道も人生の選択肢のはずです。
しかし、高卒資格を取得し、短大進学を目指して、その先には社会福祉士の資格を取得する目標を抱いていることが素晴らしいです。
現実的に捉えれば、記事から想像すると、厚生年金を支払っていたのは、24歳で結婚するまでと、旦那様が亡くなってから勤務した介護施設の52~3歳以降で、それ以外は国民年金でしょうから、年金だけで残りの人生を暮らすのは、収入的には心許ないかもしれません。
しかし、70歳を過ぎて社会福祉士の資格取得を目指すモチベーションの源泉は何なんだろう?と思います。
社会福祉士が実施する一般的な仕事には、
・高齢者の介護(介護保険制度)
・障害者や生活困窮者の支援(自立支援給付や補助金制度)
・福祉施設への入居(介護士の派遣)
・患者や家族の援助
などがあります。
つまり、
「寝たきりの高齢者、身体障害者などが、日常生活を送る上で「不便である」と感じたことへの相談にのり、それを解決する手段を提案すること」
が主な役割です。
想像ですが、介護施設で仕事をする中で「もっと利用者の皆様の役に立ちたい」という気持ちが芽生えたのでしょう。
話は逸れますが、人間は、完全なストレスフリーになってしまっては社会性がなくなってしまいます。
肉体的な健康面も、健康を維持する程度の負荷を筋肉に与えなければ、健康的なからだは維持できない、といわれています。
現役世代の資格取得は「待遇が良くなるかな」「資格手当がつくかな」といった生活面の向上を期待しての気持ちが大きいです。
しかし、熊谷さんの場合は、純粋に「介護施設利用者の方のための役にもっと立ちたい」というものなのでしょう。
こういう気持ちをもって自分は70歳過ぎても仕事をしていられるのだろうか?・・・微妙かもしれません(汗)
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