ISOマネジメントシステム認証制度に関心が薄い方には興味のない話だと思いますが、2019年1月24日にISO認証機関を認定するJABのウェブサイトで、
「株式会社 ジェイ-ヴァック 認定の失効に伴う同認証機関が発行した認証について」
と題した新着情報が掲載されました。
つまり、ジェイ-ヴァックの認定が取り消されたことにより、2019年2月1日以降、ジェイ-ヴァックが発行する登録証は「認定マーク無し」(プライベート認証)になるということです。
このことは、業界的には大きな話題です。
「ジェイ-ヴァック」は、2002年6月に設立され、付加価値審査を標榜しているISOマネジメントシステムの認証機関で、JABからは、ISO9001(QMS)とISO14001(EMS)の認定を受けています。
ちなみに、2018年12月26日時点のデータでは、QMSとEMSで428件(のべ組織数)が認証登録されており、日本で活動する認証機関の中では中規模クラスの認証件数を有しています。
JAB認定が取消しに至った理由は、わかりません。
ジェイ-ヴァックのウェブサイトを確認する限り、
(ウェブサイトの2019年1月23日付のお知らせより引用)
「弊社では昨年夏から今年にかけて、JABによる認定を維持するための更新審査を受審して参りました。その後、当審査に対するJABの認定委員会が2019年1月15日に実施され、その結果、弊社に対するJABの認定が更新されず、2019年2月1日から失効するとの通知が2019年1月22日にございました。」
とあるので、想像されることとしては「認定取り消し」の通知は、「いきなり」だったように感じます。
ジェイ-ヴァックは認定を失ったことにより、「国際認定機関フォーラム (IAF) 署名機関(JAB)の認定を受けていないことから、IAFの相互承認署名機関間で認められる認証の同等性を失うこととなった」わけです。
ややこしいですが、「うちは、ISO認証があればいいんだ」という組織にとっては、ジェイ-ヴァックにJAB認定が無いことは、あまり影響がありません。
問題になるのは、入札条件や発注条件に「JABまたは同等の認定機関から認定されている認証機関が発行した認証書の提出要求」がある場合です。
ISO認証制度では「認証機関を他の機関に変更する(認証の移転)」ことが制度上できます。
具体的には、
・認証業務を中止した、又は認定が失効、一時停止若しくは取り消された認証機関によって授与された認証の場合は、その認証の移転は、6か月以内又は認証が失効する日のいずれか早い日までに完了しなければならない。
・そのような場合、受け入れ側認証機関は、認証を移転する前に、その認定機関による認定の下で認証を発行しようとしている認定機関に通知しなければならない。
・移転の完了を妨げる問題が特定された場合、当該の移転する顧客を新たな顧客として扱わなければならない。
と規定されています。
要は、
「認定が失効している機関が発行した認証は、6か月以内、または元々の認証有効期限の早い日までは他の認証機関への移転が可能です」
というルールです。
ジェイ-ヴァックのウェブサイトを見ると、登録組織への個別対応は、各組織に通知しているようですが、一般的な案内として「認証の移転期間」と「(移転先)認証機関のご紹介」が記載された案内文が、2019年1月29日付で掲載されていました。
http://j-vac.co.jp/wp/wp-content/uploads/2019/01/0addaf54bb2e9fdfa597fcbfd8c01291.pdf
今回のJAB認定の取消事由が分からないので、なんともいえませんが、コンサルタント仲間の間では、組織の顧客に信頼される認証審査は当然ですが、審査を直接受けている組織のための審査を実施する機関として知られていました。
創業者は、現在、会長ですが、日本におけるこの分野の草分け的存在であることは間違いなく、「組織を規格で縛るのではなく、組織がその活動に役立てるようなISO審査を行いたい」との理念よりジェイ-ヴァックを立ち上げたと聞いています。
ウェブサイトによれば「2019年5月を目途」に認定の回復を目指しているとのことです。
今後のジェイ-ヴァックの動向を見守りたいです。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ631号より)
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