2019年1月6日(日本時間は、7日未明)にノルディックスキーのワールドカップ(W杯)第11戦兼ジャンプ週間最終第4戦が、オーストリアのビショフスホーフェンで開催された。
結果は、すでにマスメディアが報じているように、今シーズン急成長の小林陵侑選手がW杯5連勝(通算8勝)かつ、ジャンプ週間4戦全勝(グランドスラム)で「ジャンプ週間総合優勝」を果たしました。
史上3人目のジャンプ週間4戦全勝がかかった小林選手のジャンプ週間第4戦は、1回目に135メートルを飛び4位につけ、2回目に137.5メートルを飛び、合計282.1点で逆転でも勝利でした。
日本人が、ジャンプ週間総合優勝を飾るのは1997─98年シーズンの船木和喜選手以来で、2人目の快挙です。
ちなみに、ジャンプ週間は、1952-1953シーズンから開催されている歴史のある大会で、今回は67回大会。
W杯(ワールドカップ)が、1979-1980シーズンから開催されるようになったので、ジャンプ週間の方が遥かに歴史が古い大会で、欧州では人気が高く、ジャンプ週間4戦が開催されるドイツとオーストリアでは、表彰台に上がった選手だと、「街を歩けない」(取り囲まれる)といわれるほどの人気だそうです。
ジャンプ週間の起源は、ジャンプ競技の盛んなドイツとオーストリアの対抗戦でだったそうです。あとからできた大会であるW杯に歴史あるジャンプ週間の4戦が組み込まれているのは、ジャンプ週間の歴史を守り、そして、W杯の価値も上げたことになったと、個人的には思います。
仮に、ジャンプ週間4戦は、完全に別の大会で、同時期にW杯を別開催していたら、ジャンプ週間とW杯に参加する有力選手が分散してしまったと思います。
話は少しずれますが、スノーボードの世界だと、賞金も高額で、人気も高い「Xゲーム」がありますが、近い時期にW杯や世界選手権があると、かつては、有力選手がXゲーム参加を優先するという時代がありました。
そうなると、世界選手権で表彰台に上がったり、入賞しても、「有力な選手はXゲームに出ていたから・・・」と世界選手権やW杯の価値が下がってしまうわけです。
話をジャンプ週間に戻しますが、67回を数える大会で、シリーズ4勝(全勝)、小林選手で3人目(1人目は2001-2002年シーズンのスヴェン・ハンナバルト選手(ドイツ)、2人目は2017-2018シーズンのカミル・ストッフ(ポーランド))ですが、シリーズ3勝の選手は、18人(19回)います。
日本人選手は、
・1971-1972 笠谷幸生選手
・1997-1998 船木和喜選手
の2人で、ふたりに共通するのは「オリンピックイヤー」であったことと「五輪で個人戦金メダルを獲得している」ことです。
ちなみに、笠谷選手は4戦目を五輪国内選考会があり欠場、船木選手は4戦目はジャンプ台との相性が悪く8位だったそうです。
また、ジャンプ週間で勝ったことがある日本人選手は、笠谷選手(通算3勝)、船木選手(通算5勝)、葛西紀明選手(通算3勝)と今回の小林選手(通算4勝)の4人です。
私自身は、ジャンプ週間の「歴史的瞬間」を楽しみにしていたので、夜中に自然と目が覚めて、ツイッターやスポーツナビの速報を注視していました。
優勝の報を知った後は、ツイッターで放送していたJ SPORTの画像をアップしてくれている人が何人もいたので、チェックして興奮しました。
それにしても、朝のニュースは、錦織選手の2年11か月ぶりのツアー優勝の報道が目立ち、小林選手の報道はサラッとでした。
もしかしたら、現地に自社の記者を送り込んでいる新聞やテレビ局も殆どいなかったのかもしれませんが、21年ぶりの快挙をもっと報道して欲しいなぁ、と思いました。
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