2018年12月23日付の産経新聞が、
「東京医大入試 127人不正で不合格に 小論文で問題漏洩も」
という見出し記事を報じていました。
記事によると、
(記事を引用編集)
・東京医科大が12月29日に公表した不正入試をめぐる第三者委員会の最終報告で、推薦入試で、小論文の問題が特定の受験生に漏洩していた疑いがあることが明らかになった
・平成25~28年度の入試で合格ラインに達していた計127人が不合格となっていたことも判明した
・今年と昨年の分も含め、不正により不合格となった受験生は合計228人に上ることとなった
・推薦入試を受けた受験生が試験前、通っていた予備校の講師や友人に「試験問題が手に入った」などと話していた
・その受験生の成績を確認したところ、小論文で1位の成績だった
・東京医科大の担当者らは第三者委のヒアリングに対し、漏洩の事実を否定したため、第三者委員会では、(調査上の時間的な都合で)最終報告で疑いの事実を示すだけにとどめた
・このほかに平成25~28年度入試で、女子や浪人生を不利にする得点調整などが行われ、一般入試とセンター利用入試で109人、推薦入試で18人が当時の合格ラインを上回りながら不合格になっていた
・今年と昨年の入試でも計101人が不正で不合格となっており、東京医科大ではこれらの受験生への補償について、個別の事情を聴いた上で判断する
ということだそうです。
もうどうにも止まらない東京医科大学の不正入試問題ですが、東京医科大学に端を発した日本国中の医学部の不正入試問題ですが、文科省の各大学医学部への調査依頼後のニュース報道から想像すると、多かれ少なかれ、殆どの医学部で「組織ぐるみで不正入試」があったといえるのかもしれません。
次元が違うレベルも以下に上げてしまいますが、
・女子や浪人生に対する点数調整を「医学部業界の常識」と考え不正入試との認識が薄い
・政治家、官僚、有力OBの子弟に対する問題漏洩が実は脈々と続いている
・文科省の調査依頼に対して、第三者委員会を設置していない聖マリアンナ大学の疑惑
といった点が日本の医学部全体にメスを入れるべき点かもしれません。
話は少しずれますが、不正ではありませんが、「点数がつけにくい」、あるいは「どうにでも点はつけられる」…要は「得点操作しやすい」入試における「点数調整」というのは、医学部に限らずあるのだと思います。
そうでなければ、有名芸能人や政治家や官僚、大企業の子弟があんなにも「有名私立幼稚園や小学校」に合格するとは思えません。
ただ、仮に特定の受験生に恣意的な「点数調整」があったとしても、第三者委員会が調査に入ったとしてもなかなか「不正」と認定することは難しいでしょう。
そう考えると、医学部に確実に入るひとつの方法として、「エスカレーター式で大学に医学部がある幼稚園や小学校に入学する」というのも一つの戦略かもしれません。
それにしても、現代の常識では「何十年も前に得点調整等で医学部に合格した“入試に関して脛にキズを持つ医師”」は、「今の子はバカだなぁ」と思っているに違いありません。
こうした「特定の子弟が有利になるルートや情報」は、昔からあったと思いますが、関係者すべてが口を固く閉ざしていたから表ざたにならなかったのだと思います。
今回の東京医科大の推薦入試の小論文問題漏洩に関して、「問題が手に入っても黙って対策を練って推薦試験に挑めば」不正入試疑惑にならなかったはずです。
この受験生は、予備校の先生に「小論文対策」を頼みたかったからそんな情報を漏らしたのでしょうか?
現代っ子は口が軽いのか、それとも「俺は特別な人間」というのをまわりにアピールしたいのか、なんなんでしょうね。
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