組織の仕事の仕組み(マネジメントシステム)が国際規格に適合し、有効に機能しているかを第三者が審査し、世間に公表するISO認証制度がある。
このISOマネジメントシステム審査について、最近、個人的に気になっている点を備忘録代わりに、何回かに分けて少しまとめておきたい。
今回のテーマは、「一時的サイトのサンプリング」について。
ISO認証機関に対する要求事項に、IAF MD1:2018(複数サイトの組織が運用するマネジメントシステムの審査及び認証のためのIAF基準文書)があります。
この基準文書では、
「3.2.1組織のマネジメントシステムに含まれる一時的サイトは、マネジメントシステムの運用と有効性の証拠を提供するため、サンプリングに基づく審査の対象にしなければならない。」
という規定があります。
本社サイト以外に、営業所や配送センターなど、つまり「常設サイト」がある複数サイトでかつ、業務の類似性等よりサンプリングできるサイトの場合、一般的には、
◆初回審査:サイト数の平方根の切り上げた整数
◆サーベイランス審査:サイト数の平方根に0.6を掛けた整数
◆更新審査:サイト数の平方根に0.8を掛けた整数
をサンプリングすることが規定されています。
また、サイトサンプリングが適切でない複数サイトの場合は、
◆初回審査と再認証審査⇒すべてのサイトを審査
◆サーベイランス審査においては、サイト数の30%(整数に切り上げ)
を暦年中に網羅しなければならない
と規定されています。
このように「常設サイト」の場合は、「MD1:2018」の規定はわかりやすいです。
ただ、この「MD1:2018」には、建設現場やイベントの開催といった「一時的サイト」や通販サイトなどの「仮想サイト」が複数ある場合のサンプリング方法については、(※個人的見解ですが)
明確な規定がされていません。
業界の知り合いに質問しても、
「常設サイトと同様の考えでサンプリングすべきでは?」
という人がいれば、
「一時的サイトなどは、認証機関の判断でサンプリング数を決めればいいんじゃない」
という人もいて、業界の専門家でも意見が割れます。
一時的サイトのサンプリングについて、常設サイト同様にサンプリングする場合は、
「一時的サイトのサイト数」
をどのように考えるべきか、が焦点になります。
常設サイトは、新設、廃止といったサイト数の変化はあるものの、「審査時点の常設サイト数」は確定しやすいです。
しかし、一時的サイトは、一時的サイトの設置期間が、大規模建設工事のように数ヶ月から数年に亘るものであれば、「審査時点の一時的サイトの数」を特定しやすいですが、「機器の修理やメンテナンスサービス」といった業務であると「一時的サイトの数」は膨大になります、サイト数の特定も難しいかもしれません。
また、一時的サイトのサンプリングは「認証機関が適切なルールを設けてサンプリング数を決めればいい」方式の場合である場合は、
「どのような一時的サイトの業務を現地訪問の対象とするのが適切か、またその頻度はどうするべきか」
という点が焦点になると思います。
要は、「一時的サイトをどこか、とりあえずどこか見ておけばいいよ」ではなく、
「マネジメントシステムを認証する上で、代表的な一時的サイトは何か、また、業務頻度は低くても、どのような一時的サイトをサンプリングするべきか」
を機関は決めておきましょう、ことになると思います。
一時的サイトのサンプリングについては、感覚的には、ほとんどの認証機関が、「後者」の方式を採用していると思います。
その場合、「どのような一時的サイトをサンプリングするべきか」を、例えば、産業分野ごとにある程度決めておくことが、マネジメントシステム認証の信頼性向上のためにも必要なことは言うまでもないでしょう。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ612号より)
【好評発売中!】
『ちょロジ ニュースで学ぶ7つの思考法』(パブラボ刊)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4434176552/bloglogcom-22/ref=nosim/
【よかったらメルマガ読者登録お願いします♪】↓
(パソコンでアクセスしている方)