2018年12月25日に、日本航空が会見を行い「乗務中の客室乗務員が飲酒(シャンパン)を飲んでいた」ことを発表し、謝罪しました。
テレビ朝日やTBSの報道によると、
・日本航空では、2018年10月に副操縦士がイギリスで飲酒で逮捕されている
・今回発覚した「飲酒」は、12月17日の成田発-ホノルル行きの機内
・客室乗務員の女性(46)からアルコール臭がすることに同僚が気付き、機内で検査した
・検査の結果、呼気1リットルあたり0.15ミリグラムのアルコールが検出された
・機内からは、乗客に提供していないのに、シャンパン170ミリのボトル1本が減っていた
・乗務員は飲酒を否定し、「マウスウォッシュによるものだ」などと主張した
・日本航空は「マウスウォッシュがアルコール検査の結果には影響しない」として、飲酒を判断
・乗務員を厳正に処分する方針
ということだそうです。
他のメディアの報道を調べてみると、
・日本航空の赤坂社長は月額報酬の2割、安部客室本部長は1割を1ヶ月分自主返納
・管理職が管理する乗務員の数を2~3割削減する
・飲酒をした乗務員は12月10日に飲酒に関する講習を受講
・この乗務員は2017年11月にも乗務中に飲酒の疑いがあった
そうです。
マネジメント的な側面で捉えると、日本航空の発表・謝罪会見は、合格点だと思います。
時間的な都合の為か、乗務員が飲酒した原因究明(例:アルコール中毒、心の病気、労務環境など)は会見では示されませんでしたし、乗務員に対する処分はまだ決定していないようでしたが、責任者に対する処置(減俸)や管理職が管理する乗務員数の削減、講習方法の見直しなどが示されたので、現段階では、「やるべきことはやっている」感じがします。
ただ、日本航空には、約5000人の乗務員がいるといわれ、旅客サービス業に従事する者としてのモラル欠如者は、ほんのひと握りの人でしょうから、「管理職が管理できる乗務員数を減らす」など経費が掛かる対応措置は、少し大がかりだな、と思います。
また、この乗務員の良心を信じるとしたら「アルコール中毒」や「心の病」など他の問題を抱えている気がします。
また、講習会は単なる座学でしょうから、航空会社に勤務するものとして、飲酒に関する認識や自覚、飲酒した場合の影響の重大さは十分にわかっていると思います。
したがって、乗務中のモラル違反をしっかり取り締まるのなら、監視カメラの設置、アルコール飲料の取り出しは相互チェックで実施する・・・といった対応が考えられますが、大掛かり過ぎるので、実際は、乗務中のお互いの行動監視などの徹底しかこの問題に対する再発防止はないと思います。
報道では、今回の飲酒は、乗務中に同僚が異変を感じて、機内でアルコールチェックを実施し、その後は乗務につかせなかった、ということですから、「社内でのもみ消し」はなく、組織としての自浄作用は機能しているように思います。
それにしても、最近の乗客はアルコールを飲まないのでしょうか?
私は、アルコール大好き人間ではありませんが、長距離便で客室乗務員さんから「シャンパンはどうですか?」と勧められたら、「せっかく高いお金を払っているんだし」とビンボー根性が出て飲んでしまっています。
座席数は、ビジネスクラス52席、プレミアムエコノミー35席、エコノミー116席だったそうなので、座席の属性から考えても「シャンパンを飲む人がいなかった」というのが驚きです。
世界的に「喫煙と飲酒」人口は急激に減少しているのかな、という気もしたニュースでした。
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