組織の達成度評価の指標として「目標管理」を採用している会社は多いでしょう。
一般的に、目標管理の「弱み」としては、
1) 目標以外の仕事が見えなくなる
2) 目標で仕事のすべてをカバーできない
3) 部門業績への関心が薄い
4) 維持目標が上がってくる
5) 「達成しやすい目標」の設定をしてしまう
などがあげられます。
今回は、「維持目標」について、考えてみたいと思います。
維持目標とは、
「クレームを継続します」
「事故ゼロを目指します」
「燃費について2015年対比マイナス10%を堅持します」
といった目標です。
そもそも目標とは、「現在より一段上のレベルに上げるようなもの」や「問題を解決するようなもの」であるべきです。
したがって、「改善、変化、改革」といったことにつながるものが目標といえます。
ただ、よく言われるのは、例えば、ある警察署管内の死亡事故が前年「10人」だったとします。
その場合、「“死亡事故者10人以下を目指す”という目標はおかしいでしょ」、やはり「死亡事故ゼロを目指す」が目標ではないですか?・・・という主張です。
確かに、理屈上は「死亡事故〇人以下」と設定することはできても、感覚的に「〇人以下という目標は〇人以内なら死亡者を出しても目標達成」みたいな話になるので、おかしいといえばおかしいです。
なので、「事故ゼロ」という目標設定を「ダメ」とはいえないでしょう。
ただ、前述したように「目標は現在よりレベルを一段階あげるもの」と考えれば、「事故ゼロを達成するための活動」を管理する必要があります。
単に「教育を徹底します」とか「安全確認を徹底します」とか「始業前点検を確実に実施します」といった「精神論」を目標達成の手段に掲げるだけでは、「レベルが一段上に上がったかどうか」がわかりません。
つまり、「目標達成の手段について達成度を設定してモニタリングする」ことをしなければ、「仕事の質のレベルが一段上がったこと」にはなりません。
したがって、「教育の徹底」「安全確認の徹底」「始業前点検の確実な実施」に関する達成度を設定する必要があるわけです。
通常、そもそもこれらの「実施度合い」自体が、把握されていないケースがほとんどですが、最初は「感覚的に経験からエイヤー」と「達成度を設定」して、それを指標にして活動を監視する必要があります。
前述で上げた事例では、「クレームゼロ」や「燃費の維持」のようなケースも同様で、「目標を達成するための活動を管理する」ことが「維持目標設定時」のポイントといえるでしょう。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ565号より)
【好評発売中!】
『ちょロジ ニュースで学ぶ7つの思考法』(パブラボ刊)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4434176552/bloglogcom-22/ref=nosim/
【よかったらメルマガ読者登録お願いします♪】↓
(パソコンでアクセスしている方)