若干旧聞に属する話ですが、2018年12月6日に、ソフトバンクの携帯電話やスマートフォンで大規模な通信障害が発生しました。
すでに、報道されているように、この通信障害の原因は、
「エリクソン社製(スウェーデン)の設備異常」
と言われています。
要は、ニュースの受け売りですが、
・通信データのやりとりには、デジタル化された「ソフトウエア証明書」が必要
・通信機器同士が正当な設備と認識し合うことでデータを送受信できる
・ソフトバンク関係者によると、証明書が、何らかの理由で更新がされていなかった
・証明書は一定期間ごとに更新されるはずが、期限切れとなり、データの流れが止まった
ということのようです。
話だけ聞くと、素人目には、なんだか、とっても初期的なミスのように感じます。
「ソフトウエア証明書」は、私たちが使用しているパソコンでのデータ通信にもあります。
一般的には、「自動更新」されるように設定していますが、通信会社の場合は、自動ではないのでしょうか?
仮に、自動更新でなければ、機器毎の「ソフトウェア証明書の期限」を管理していなければなりません。
また、「全国同時通信障害」ということは、こうしたトラブルが発生した場合に、バイパスとなるバックアップ的な通信機器が準備されていないということも、白日の下にさらしてしまいました。とみられるという。
日本では、中国による不正傍受やサイバー攻撃に悪用される可能性があるとして、ファーウェイ(華為技術)やZTE(中興通訊)の通信機器を排除しているようです。
素人の私が言うのも変ですが、エリクソン社以外の通信機器によるバックアップシステム体制の拡充などインフラ整備が大規模通信事業者として求められることになるでしょう。
それにしても気になるのは、12月19日にソフトバンク(ソフトバンクグループの通信子会社)は、東京証券取引所に上場を予定しています。
通信障害復旧に4時間半も要しており、社会インフラとしての役割をしっかり果たすことができるのか、会社として総点検してからの上場、つまり、上場延期してもいい状況ではないかと思います。
しかし、東証もソフトバンクも「しらんぷり」です。
いま、日産自動車のあらたな検査不正発覚で、会見に西川廣人社長が顔を出さないと、トップの責任が社会の話題になっています。
今回の通信障害について、グループトップの孫正義さんが記者会見を行ったという話は、全く聞きません。
いま、会見を行えば、「上場」について聞かれることは間違いないし、今後の通信障害に備えたインフラ整備計画なども説明せざるを得ない状況になるので、「だんまり」を決め込んでいるのだと思います。
テレビメディアも、大広告主であるソフトバンクに配慮してか、「通信障害におけるトップの責任」についての追及は、なんとなく、甘い気がします。
月並な意見ですが、ソフトバンクグループは、日本を代表する大企業ですが、社会インフラのひとつである「通信事業者」としての自覚を強く持って欲しいものだと思います。
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