2018年11月15日付の毎日新聞が、
「三重県紀北町便ノ山の紀勢自動車道下り線で15日、観光バスを運転していた男性運転手(46)が突然、意識を失った。
蛇行運転などで異変に気付いた乗客が協力してハンドル操作を行い、バスの車体をトンネルの側壁にこすらせるなどして停止させた。
乗っていた33人と添乗員1人にけがはなく、運転手は救急搬送時に意識を回復して命に別条はないという。
他の車を巻き込むこともなかった。」
(以上、記事より引用)
と報じていました。
このニュースは、各テレビ局のニュースでも報じられていたので、私も、そのいくつかを見ましたが、このバスの乗客は、行き先などが事前に知らされていない「ミステリーツアーの乗客」だそうです。
また、現在、このミステリーツアーは「継続中」で、添乗員を含む34人は、旅行を続けているそうです。
異変に気がついて、運転手を引きずり出した乗客とハンドル操作をした乗客は、確か、いずれも65歳以上の高齢者。
突発的な出来事ですが、他の乗客の悲鳴が飛び交うトンネル内の異変で、冷静な対処は、お手柄といえるでしょう。
それにしても、報道では、この運転手は2018年7月の健康診断では異常はなかったそうです。
また、
・持病はなく、服用している薬もない
・当日朝の点呼時も体調不良はなかった
・体重80キロではあるが超肥満体ではない
・・・
といった状況から、運転手が所属するバス会社の運行管理の不備は、法規上も、社内規則上も、なかったのではないでしょうか。
つまり、「再発防止策」を完璧に実施するとしたら、
・乗務員完全2人体制
・バスの異常発生時に自動停止する装置の設置
などといった対策しかありません。
要は、とても難し問題です。
一般の路線バスを含め、観光バスなど、ワンマン体制のバス乗車時は、運転手の不測の事態の備えて、前方席にいるときは、「常にハンドル操作などをする可能性があること」を私たち乗客は、自覚しておくしかないのかもしれません。
話題は変わりますが、16日に、国交省に、日本航空と全日空が、パイロットの飲酒(アルコールチェックでの検出)についての再発防止策を提出したという報道がありました。
びっくりしたのは、
・全日空では、飲酒量が明文化されていなかった
・日本航空、全日空とも、ストロー式のアルコールチェッカーが全ての空港に配備されていない
・パイロット同士の相互チェックがっ徹底されていない
・管理者の立会ではなく自主チェックのケースもあった
というのだから驚きです。
国内の大手運送会社では、記録が残らない息を吐きかける形式の棒状のアルコールチェッカーからストロー式に徐々に変更していますが、事故時の一番影響が大きいであろう旅客機のアルコールチェッカーが棒状の旧式タイプで、しかも、自主チェックのケースもあったというのは、パイロットの自覚や使命感といった「性善説」に基づきすぎです。
全日空では、報道によると、
・12月から、アルコール「2単位」までとする
・1単位はアルコール20グラムで、2単位はビール1リットル、日本酒2合、ワイン400ミリに相当する
・アルコール2単位は、およそ8時間で分解できる
・飲酒可能時間は、従来どおり乗務開始の12時間前まで
とするそうです。
ただ、私の場合、ワイン400ミリ、日本酒2合だと、12時間後でも、感覚的には、アルコール臭が体調によってはあるので、「しっかり、パイロット全員の体質を勘案してからルール決めした方がいいんじゃないの?」と思います。
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