2018年7月2日の日テレニュースが、
「7月2日午後1時45分頃、福井県の化学薬品工場で爆発事故があり、従業員の男女あわせて12人が病院に運ばれて、男性1人が死亡した」
と報じていました。
このニュースによると、
◆爆発事故があったのは、福井県若狭町のプロテインケミカル福井工場
◆警察と消防の調べによると、午後1時45分頃、「隣の工場で爆発があった」と119番通報があった
◆この事故で、従業員の男女12人が病院に運ばれた
◆このうち小浜市の作業員・三宅丈史さん(39)が死亡した
◆近くで作業をしていた18歳の男性が顔面ヤケドの重傷を負った
◆爆発当時、三宅さんは2種類の薬品を混ぜる作業をしていた
という。
ネットでプロテインケミカルが爆発した映像を探したところ、オレンジ色の煙が上空に舞い上がっていました。
他の報道だと、爆発後に工場に近づいた近隣住民の2人が体調不良を訴えたというから、爆発で生じた煙やガスが有毒なものだったのかもしれません。
また、他の報道では、亡くなった三宅さんは、
「硝酸を合成する作業中」
だったという情報もあります。
(※謹んでお悔やみ申し上げます)
ちなみに、硝酸は、無色の液体で金属を溶かす性質があります。
「硝酸」の特徴を挙げると、
◆水に溶ける
◆ステンレスは腐食できない
◆太陽光や加熱によって酸素、二酸化炭素を発生する
◆有機物と接触すると発火、爆発を起こす
◆皮膚に触れると薬傷を引き起こす
などがあります。
したがって、今回の爆発事故は、硝酸の合成中に有機物が混入して爆発が起きたのかもしれません。
硝酸自体は、「消防法」により危険物第6類に指定されています。
また、硝酸を10%以上含有する溶液は医薬用外劇物にも指定されています。
つまり、硝酸を取り扱う作業員は、硝酸の特徴やリスクなどの知識を有している要員を配置しなければいけません。
爆発した工場の「プロテインケミカル(株)福井工場」は、ウェブサイトによると、医薬品原料や飲料向けのアミノ酸を製造しており、品質マネジメントシステム規格(ISO9001)の認証をDNV GLより授与されています。
ISO認証組織ですから、当然、作業者に必要な力量が明確にされ、硝酸合成作業の手順や緊急事態の想定と対応手順もあったと思います。
まずは、警察や消防の現場検証により爆発原因や刑事責任が問われると思いますが、認証機関のDNV GLもマネジメントシステムに不備がなかったのか、今までの審査で作業プロセスの適切性をしっかり確認していたのか、といった検証が必要になります。
事故の続報に注目したいと思います。
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