トヨタ自動車が、2018年7月から、60人ほどいた相談役と顧問を8人まで減らすそうです。
(2018年6月14日付の朝日新聞より)
記事によると、
◆相談役と顧問の削減は、経営の透明性を高める狙い
◆かつて社長を務めた奥田碩相談役(85)と渡辺捷昭顧問(76)も、肩書はなくなる
◆会長を歴任した張富士夫相談役(81)と元副会長の池渕浩介相談役(81)は残る
◆豊田章一郎氏(93)も引き続き名誉会長を務める
◆トヨタは2018年1月に、役員経験者のすべてが自動的に相談役や顧問に就く制度を廃止した
◆社外取締役が半数を占める「役員人事案策定会議」が必要と判断した人材に限り、相談役などとして契約する制度を新設した
◆相談役は4年間、顧問は1~2年としていた任期を1年に改め、更新するかどうかも毎年判断する
という。
年齢で判断すれば、社長経験者の渡辺氏が退任し、張氏、豊田章一郎氏がそれぞれ、相談役、名誉会長として残るようですが、この違いは何なんだろう?と思います。
相談役や顧問として契約を継続するかどうかは、毎年判断される仕組みは英断で、経営の透明化という観点で、良い仕組みだと思います。
ただ、相談役、顧問を継続するかどうかの決定は、「役員人事案策定会議」で決定されるそうですが、上場企業である以上、この決定プロセスも株主には、明確に示してほしいものだと思います。
個人的な私見ですが、豊田章男氏は、まわりを「お友達役員」で固めているともいわれ、「経営の透明化」を大義に、「うるさ型」を一掃した、という見方もできる気がします。
また、章一郎氏に従順な張氏が残ったことから、もしかしたら、併せて、章一郎名誉会長の意向も働いているのかもしれません。
日大がわかりやすい例ですが、お友達やイエスマンで周りを固めると、「能力低下、発想貧困」という現象が起こり、組織の成長力が失われます。
自分より能力が高い人物だと、寝首を掻かれますし、斬新な発想は現経営陣に嫌われるので、「忠実な犬やしもべ」ばかりで、経営陣が構成されるからです。
豊田章男社長は「自動車産業は、100年に一度の大変革期。未来のモビリティー社会を株主のみなさまと築いていきたい」と語ったそうですが、この変革期を本当に乗り切れるのか心配です。
トヨタが乗り切れなかったら、日本経済の将来は、本当にヤバいでしょう。
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