2018年4月22日付の伊勢新聞によると
「(4月14日)三重県伊勢市の県道沿いに並ぶ石灯籠に路線バスが接触し、落下した灯籠上部の「笠(かさ)」と呼ばれる部分の直撃を受けた男性が死亡した事故で、三重県は21日に、バス停近くにある17基の笠の撤去を開始した。
笠を撤去した後、支柱も撤去する。県は同日の取材に、7月の高校総体までに調査で危険と判断した石灯籠は、支柱も含めて全撤去する方針を示した」
と報じていました。
4月に事故が発生した際には、全国ニュースになっていましたので、個人的に気になっていました。
なぜなら、石灯篭ですが、伊勢神宮の参拝するときに「風情があっていいなぁ」と思っていますが、この事故をきっかけに「危ないから、じゃぁ撤去」という声が上がると、それはそれで問題だな、と思っていたからです。
記事では、
◆落下した灯籠上部の「笠(かさ)」と呼ばれる部分撤去した後、支柱も撤去する
◆三重県は、7月の高校総体までに調査で危険と判断した石灯籠は、支柱も含めて全撤去する方針
とのことです。
つまり、事故発生後に、個人的にも危惧していた方向にどうやら向かっているようです。
歩行者が落下物に巻き込まれて事故にあった事例としては、札幌でカニの看板が有名な飲食店の看板が落下してきた事故や雪まつり会場の展示されている雪像の倒壊事故などが思い出されます。
看板のケースは、その後、設置基準や点検基準が見直されるきっかけになりました。
今回の石灯篭についても、例えば、
◆設置基準
◆点検基準
といった点について、問題があったのであれば、総点検を実施し、基準の見直しが必要であると思います。
また、記事にもあるように
「国は国道沿いのバス停近くにある5基を全撤去し、市は灯籠の一部が車道にはみ出した市道沿いの3基の笠を撤去する」
という方針については、
「公共交通機関であるバスの交通障害にもなるし、歩行者への危害のリスクも高い」
という検討結果で撤去するのはやむを得ない気もします。
しかし、伊勢市内にある石灯篭の内、撤去された17基以外の325基(伊勢神宮付近はそのうち77基)についても、「リスクが少しでもあるのならすべて撤去」という方向に向かってしまうのであれば、残念な気がします。
石灯篭について、「笠」部分の設置方法に不備があったのなら、基準を見直して補強工事をすればいい話です。
管理している、国、県、市は、事故後に会議を開催して協議したそうですが、リスクばかりを重視して、景観や風情が観光地である伊勢市内から消えるような事態になってはいけないと思います。
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