TOKIOの山口達也さんが強制わいせつで書類送検されていたのは衝撃でした。
今までも、芸能人の強制わいせつや未成年者への淫行容疑や疑惑報道はいくつもありました。
これまでの芸能史において、暴行や大麻・覚せい剤事件の場合は、復帰が可能ですが、「わいせつ、淫行、痴漢」に関しては、芸能界復帰(特にテレビ出演)が容易ではない気がします。
さて、この山口さん関連のニュースで気になったのが「アルコール依存症という診断書はなかなか出されない」という現実です。
TOKIOの山口さん以外の4人の謝罪会見で、リーダーの城嶋茂さんやメンバーの松岡昌宏さんが、
「現場で酒のにおいがするとか、二日酔いで調子が悪そうなことはありました」
「円滑にロケが進まないこともあった」
「何度も何度も同じ過ちをしてしまう。僕らはアルコール依存症だと思っていた」
「いろんな病院に診断を求めてもアルコール依存症というのは出ていない」
と明かされていましたが、「アルコール依存症と診断されるハードルが高いこと」が、適切な処置が遅れ、本人だけでなくまわりに迷惑をかけることに繋がったのであれば、「診断システムの改善」が必要な気がしました。
ちなみに、「アルコール依存症かどうか」を簡易的にチェックするものとして、WHO(世界保健機関)が作成したチェックシートがあります。
◆世界保健機関(WHO)スクリーニングシート
http://alcoholic-navi.jp/checksheet/
このチェックは、
1)どれくらいの頻度でアルコール飲料を飲みますか?
2)飲酒時は平均して、純アルコール換算で1日にどれくらいの量を飲みますか?
3)どれくらいの頻度で、一度に純アルコール換算で60g以上飲むことがありますか?
4)飲み始めると、飲むのを止められなくなったことが、過去1年間にどれくらいの頻度でありましたか?
5)飲酒のせいで、普通だと行えることができなかったことが、過去1年間にどれくらいの頻度でありましたか?
6)飲みすぎた翌朝、アルコール飲料を飲まないと働けなかったことが、過去1年間にどれくらいの頻度でありましたか?
7)飲酒後に罪悪感や後ろめたさを感じたり、後悔をしたことが、過去1年間にどれくらいの頻度でありましたか?
8)飲酒の翌朝に夕べの行動を思い出せなかったことが、過去1年間にどれくらいの頻度でありましたか?
9)あなたの飲酒により、あなた自身や他の人がケガをしたことはありますか?
10)肉親や親戚、友人、医師、または他の健康管理に携わる人が、あなたの飲酒について心配したり、飲酒を控えるように勧めたことはありますか?
の10項目です。
項目をマックスにして、採点してみると、判定は「40点」となり、
【アルコール依存症が疑われる飲酒】
断酒(お酒を完全に止めること)をした方が良さそうです。
そのために専門医療機関を受診しましょう
という判定が出ます。
ちなみに、私の場合は、判定が「3点」で、
【低リスク飲酒】
このまま上手に、お酒と付き合いましょう。
あなたのお酒の飲み方には、大きな問題は無いようです。
今のまま、お酒と上手に、お付き合いください。
と判定されました。
「アルコール依存症の診断」の話題に話を戻しますが、アルコール依存症は、「体の病気」ではなく、「心の病気」です。
つまり、精神科や心療内科の領域になり、肉体的な損傷や症状があるケガや病気とは違って、診断が下されるハードルが高いそうです。
TOKIOの山口達也さんが、どのような病院に入院していたのかわかりませんが、数少ないアルコール依存症の治療を行っている専門病院に行って正しい診断をしてもらわないと、治療は中途半端になり、「単純に謹慎」していても、何の解決にもならないでしょう。
今回の山口さんの事件の原因は「アルコール依存症」だけではなく、「芸能人としてのおごり」「本人の自覚のなさや甘さ」など他の要因もあるでしょうし、仮に「アルコール依存症」だから、高校生に犯した罪が許されるものではありません。
しかし、主要な原因が「アルコール依存症」にあるとしたら、山口さんをジャニーズ事務所から退所させ、引退したところで、根本解決にはなりません。
・山口さんが断酒して適切な治療を受け元気な姿をファンに見せる
・アルコール依存症(の疑い)に対して私たちが正しい認識を持つ
・アルコール依存症(の疑い)がある人に対する医療界の対応改善
が必要不可欠なのだと感じた今回の事件でした。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ592号より)
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