各メディアが大々的に報道していましたが、
「日本年金機構は、2018年3月20日に、年金データの入力を委託した東京都内の情報処理会社が、契約に反して中国の業者に作業をさせていたと発表した」
ことを報じていました。
メディアによると、
◆委託していた情報処理会社(SAY企画)は、他にも多くの契約違反が判明した
◆このことで、政府は、3月26日に予定していた年金情報とマイナンバーの連携の延期を決めた
◆年金情報とマイナンバーの連携によって支給手続きが簡略化されるはずだった
◆(年金機構の発表によると)再委託した中国の業者から個人情報の流出はなかった
◆年金機構は、この情報処理会社の入札参加資格を3年間停止するなどの処分とした
という。
このニュースを聞いて、個人的に気になるのは、
1)年金機構は再委託問題を1月10日に加藤厚労相に報告していたのに、世間への公表(年金機構より)は3月20日になった点
2)日本年金機構の委託業者の選定手順と能力に関する点
3)情報処理会社の誤入力(約2.4%)の割合が多い点
です。
まず、上記の3)についてですが、3月20日付の毎日新聞の報道によると、
・情報処理会社が受注した個人情報の入力業務はのべ1300万人分
・データ入力を怠り、約8万4000人が申告書通りに所得控除を受けらなかった
・誤入力は31万8000人分になっていた
・大連(中国)の関連業者に年金受給者の扶養親族500万人分の氏名部分の入力を再委託した
・大連の業者を現地で監査した結果、入力ミスはなく、個人情報も外部流出していなかった
ということなので、情報処理会社は、年金機構との契約違反は犯しているが、再委託業者の能力は高かったという皮肉な結果のようである。
「中国の業者に再委託」というニュースが流れると、日本人の多くの人の感覚としては、中国の方には申し訳ないですが、「パクリ大国である中国の業者に個人情報が流れたら悪用されるのではないか」と真っ先に心配になります。
ただ、中国の業者に再委託していた業務は「扶養親族の氏名のみ」だそうなので、仮に情報流出したとしても「世帯の家族構成」ぐらいで「世帯収入」などの機密性が高い情報は流出がないでしょう。
また、中国人にとって、「日本人の氏名」は馴染みが薄いと思いますが、500万人分の入力にミスがないということは、業務処理能力は高かったわけです。
それに対して、情報処理会社自らの作業では、「誤入力率は約2.4%」もあり、「入力業務に伴う業界のエラー水準」がわかりませんが、一般人の感覚としては「高いミス率」と思われます。
上記2)に関しては、
◇情報処理会社は、厚生労働省など官公庁からの受注が多い
◇年金機構からの受注は33回目
◇年金機構の過去の業務委託では問題がなかった
ということであるから、「年金機構からの委託業務実績は十分にある業者」であることは間違いないでしょう。
ただし、
「契約後の10月中旬に年金機構が確認したら、約800人で作業するはずが、百数十人しかいなかった」
というのだから、契約前の調査方法は不十分であったわけです。
つまり、「委託業者の能力確認方法に有効性はなかった」ということになります。
3月20日の記者会見で、年金機構の水島藤一郎理事長は、再発防止策のポイントとして「契約前の確認と監査の強化」を挙げていましたが、委託業者の選定基準と確認方法は、徹底的に見直してほしいと思います。
それにしても、日本年金機構は、加藤厚労相に1月10日に再委託問題を報告しているにもかかわらず、世間への公表は3月20日になってしまったのでしょうか?
加藤厚労相は、国民に対して、公表が遅れた経緯を説明してもらいたいものです。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ586号より)
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