第37回大坂国際女子マラソンは、見ごたえのあるレースでした。
出場選手の顔ぶれを見て、2017年3月の名古屋ウィメンズマラソンで、初マラソンの日本最高記録を出したスズキ浜松ACの安藤友香選手と2017年8月の北海道マラソンを制した天満屋の前田穂南選手に注目していました。
しかし、途中経過を見ると、ダイハツ所属の松田瑞生選手がペースメーカーを振り切って飛び出した前田選手を追い抜いて、独走態勢に入っていて驚きました。
松田選手は、ご存知の通り、2017年の1万メートルチャンピオンで、世界陸上にも出場したスピードランナー。
けれども、私の中では、あの当時、1万メートルでは無敵だった福士加代子さんがマラソンに転向した初戦で、後半大失速の走りをした印象が強く、「超距離適性は果たしてどうなんだろう?」とレース前は、個人的な下馬評から外していました。
しかし、テレビ映像と現地での走りを見ましたが、野口みずきさんのような力強いフォームで、全身ムキムキの筋肉質。
体幹も強よそうで、ぶれない安定的な走りで、かっとんでいました。
話題は少しそれますが、今年の大阪国際女子マラソンは、大会事務局発表は「気温5度」と気温は低めでしたが、風が弱く、走りやすかったともいます。
ただ、雪が舞い散る時間帯もあり、体脂肪率が低いランナーは、寒さで低体温になって、後半失速されていたランナーもいた印象があります。
実際、走ったラン仲間に聞くと「感覚的にはちっとも汗をかかなかった」そうです。
実際、3時間を切る市民ランナーとしては速い女子ランナーの一部は、練習用のようなウインドブレーカーを羽織って走っている選手もいました。
話を、戻しますが、月並ですが、今回の大阪国際女子マラソンのトップスリーの3人は、本当に楽しみです。
3位の安藤選手は、2017年3月の衝撃的なデビューの後、8月の世界陸上、今回の大阪国際女子と、少々物足りない結果でしたが、実力は安定しており、MGCに向けて経験を積めば、まだまだタイムが伸びるでしょう。
コーチがどのような指導プランを考えているのかわかりませんが、MGC出場権も得たことで、海外レースへの武者修行で、課題と言われる精神面の強化を図ってほしいです。
2位の前田選手は、2017年8月の北海道マラソンで、2時間28分48秒で優勝し、今回、自己ベストをジャスト5分更新したことから、「暑さに強く、スピードもある選手」ということが実証されました。
大阪薫英女子高校時代は補欠選手でしたが、「実業団でマラソンを頑張る」という強い決意と練習熱心な姿勢は評価でき、まだまだタイム的にも更新する気がします。
積極的に前に出るレースも、最近の日本人選手には見られなかったタイプなので、レース勘を海外レース出場で磨いてほしいです。
それにしても、天満屋は、重友梨佐さんが引退したら次の五輪候補が出てくるあたり、スカウト力が高いのか指導力が高いのかわかりませんが、すごいです。
優勝した松田さん(2時間22分44秒)は、キャラクター的に、精神力が強そうですね。
競技人生のゴールを東京五輪と見据えているところも、短期集中型で、マラソンにすべてをかけた練習をして、駆け抜けていきそうな気がします。
コーチは、「次はタイムを狙わせる」と言っていますから、次のレースが楽しみです。
4月のベルリンに参戦してもいい気がします。
それにしても、松田さんの「腹筋バキバキ」はランニング界で流行りそうです。
ここ最近は、腹筋バキバキトレーニングは、マラソンに重要な筋肉ではない、という考えもあり、昔より練習の中での重要度が下がっていた傾向がある気がします。
松田選手の場合は、「体がそり返す癖を改善する目的」で「腹筋を鍛えた」ようですが、反り腰気味のランナーの間では、参考になるかもしれません。
4週後には東京マラソン、6週後には名古屋ウィメンズマラソンがありますが、「私もできる」という意気込みで男女含めて若手ランナーが出現するのを期待したいですね。
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