20181231日付の読売新聞によると

(以下、引用)

「私立大・短大を運営する全国660法人のうち112法人(17%)は経営困難な状態にあることが日本私立学校振興・共済事業団(東京)の調査でわかった。

このうち21法人は経営を改善しないと、2019年度末までに破綻する恐れがあるとしている。18年以降は18歳人口が再び減少局面に入り、経営環境の一層の悪化が懸念される。」

(引用、ここまで)

と報じていました。

 

うろ覚えなので、正確なデータではありませんが、1990年頃は、大学の数は、約450校ほどでしたが、確か、現在は、600校を超えているはずです。

それに対して、大学受験年齢である18歳人口は、当時は200万人を超えていたはずですが、現在は、120万ほどです。

国公立大学の多くは、主に医学系が多いですが単科大学を近隣の大学と統合して「大学の数」を減らしていますが、それでも150校以上、数が増えています。

もちろん、当時より、入学定員を減らすなど調整はしていますが、これだけでも「定員不足の大学はたくさん出るよな」と想像できます。

 

また、これも感覚的な話で恐縮ですが、私の学生時代と比較すれば、「短大や専門学校のままでもよいのでは?」と思われる大学もどんどん4年制大学化をしています。

かつては、

「短大=女子が腰掛OLになって箔をつけるために行く主に行く学校」

「専門学校=主に国家資格等の取得を目的とし、実践能力を身に付ける学校」

というイメージがありました。

実際、私の世代の女子で短大に進学した友達の多くは「20代のうちに生活基盤がしっかりとした男性と結婚してセレブ妻」におさまっている人が殆どです。

また、専門学校に進学した同世代は、放射線技師や理学療法士、看護師、電気工事士、旅行主任者などの資格を取得し、その道の実務のベテランとして組織で活躍している人が多いです。

 

しかし、今の時代は、実質賃金が上がりませんから、結婚しても共働きの時代です。

「男女機会均等法の影響で女性が社会進出するようになった」という意見も間違いではありませんが、「短大が不人気となり4年制大学化」が進んだのは、「成れるものなら専業主婦になりたいけど、時代がそれを許さない(世帯収入の減少)から結婚しても働かないといけないなら、4年制大学に進学してキャリアをつけよう」という側面の方が大きいと思います。

 

また、専門学校の4年制大学化が進んだ理由も、国家資格を取得して、専門職となっても、大卒の方が、ベース賃金が高かったり、その後の組織内での出世の際に大卒の方が有利に働くことが多い、という理由が大きいのではないかと思います。

 

あと、忘れちゃいけないのは、天下り先や博士号取得者の雇用の場創出、という面も大きいでしょう。

専門学校から4年制大学になれば、就学年限が伸びた分、教養課程が必要となり、雇用の場が増えますからね。

 

よく「経営難の大学が多い」という話題になると「Fランク大学はどんどんつぶせばいい」という議論が一部から沸き上がります。

しかし、就職先が「大卒」を就職試験の条件にしていたり、就職後の昇進にも少なからず影響がある社会に現在の日本はなってしまったので、社会構造も変えなければ、少し乱暴な意見なのかな、とも思います。

 

さて、「2017年の大みそかのコラム」なので、話題をガラッと変えて、みます。

ご存知の方も多いと思いますが、「2017年」は「正岡子規と夏目漱石の生誕150年」(かれらは1867年生まれ)でした。

そして「2018年」は、「明治維新(一般的には1868年~1912年)から150年」の年になります。

元号は再来年(2019年)の5月に変わることが決まりましたが、調べてみると、「昔は一天皇=元号」ではなかったのですね。

私たちに親しみのある「明治」「大正」「昭和」「平成」は、「一天皇=一元号」です。

しかし、明治天皇の前の孝明天皇の時代は、元号が「弘化、嘉永、安政、蔓延、文久、元治、慶応」と7回も変わっています。

ちゃんと調べていないので、正確なことはわかりませんが、例えば、「安政」の時代には「安政の大獄」など不吉な社会情勢もあり元号を孝明天皇の意向で変えたそうです。

私が学生の頃にまだ存命だった「当時世界最高齢(120歳没)」の泉重千代さんは「慶応元年」生れでしたが、馴染みのある元号「慶応」はわずか3年しかありませんでした。

 

少し話を戻しますが、明治維新について、例えば、「なぜ下級武士出身者や20代の若者が政治の中枢で活躍できたのか」など、私自身の中で咀嚼できていないことが多いです。

2018年は、明治維新ゆかりの地を意識的に回って、以前に学んだことをあらためて調べ直し、考えを巡らせたいと思います。

温故知新ですね。

 

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